別府市福祉課の担当者 (こちら側の人々) 大分県社会保障推進協議会 会長賀来 進さん |
大分県では社会保障推進協議会が社会保障要求自治体キャラバンと題して各市町村と社会保障に関しての到達点の交渉をしています。 交渉に先立って社会保障推進協議会から予め社会保障内容についての要望書を各自治体に渡し、その対策と保障の到達点を文書回答をもとに協議して行くと言うもので、私も参加してまいりました。 要望書の太枠として 1、国民健康保険制度の改善と広域化に関する要請 2、マクロ経済スライドの廃止及び最低補償年金制度の実現を求める要請 3、介護保険制度の改善を求める要請 4、健康で文化的な生活ができる生活保護基準を求める要請 5、子育て支援と子供の貧困対策に関する要請の5項目を予め別府市に提出して、その細部について回答を得たものについて討議を行いました。 国民健康保険については、@ 国保の都道府県広域による保険料など住民への影響、特に国保税について想定されること、また貴自治体の国保財政への影響についての意見・見解を教えてください。との質問に、国保の広域化では公費負担拡充と医療費の適正化を取り組むと同時に、さらなる国費の拡充が必要との回答 A 財政支援策としての保険者支援制度を活用し、国保の引き下げを図ってください。との質問に、別府市の国保特会は赤字で、国保の引き下げは翌年以降の国保財政に影響が大きいため、今後の収支見込みを勘案して判断するとの回答 B 低所得者など生活困窮で、納付困難な世帯に対する保険料の条例減免の拡充として「9割減額」を新設してください。との質問に対して、減免した保険税額に対して国や県の補填がなく、国保会計の赤字になるもので難しいとの回答 C 保険料を支払うと生活保護基準以下となる場合は、介護保険制度にある保険料を軽減・免除する「境界層措置」を新設してください。との質問に対して 市の独自減免となれば、最終的には国保加入者に負担を強いるので難しいとの回答 D 貴自治体での「生活困窮者自立支援法」に基づいた包括的・個別的・早期的な支援について、どのような制度で行われているのか説明をお願いいたします。また、保護の必要な方への保護課との連携についてもご説明下さい。 との質問に対して生活困窮者と思われる者については生活保護担当課への相談を促し、自立した生活をサポートしているとの回答 E 国保法44条の一部負担金減免の実施は、大分県下のどの自治体もその実施数からきわめて不十分と言わざるをえず、貴自治体においても「申請しやすい」「利用しやすい」制度として実施要項の作成、見直しを行い、住民へ広く周知されるよう毎月の広報を行ってください。との質問に対して 国民健康保健法第44条第1項の規定に基づき、「別府市国民健康保険一部負担金の減額、免除及徴収猶予の関する取扱要綱」の中に必要事項を定め、一部負担金の減免については減免等の改正の趣旨を踏まえて運用したいとの回答 F 国保量の滞納があっても一部負担金減免の実施については法令を順守し、「給付とは別」であることを徹底し、滞納者が施行規則第1条「特別な事情」であることを申し出れば、保険証を即時発行し医療が受けられるようにしてください。との質問に対して 法令を遵守するため滞納を理由に減免を不承認することはないとの回答 G 資格証明書発行については、ひとり親世帯、障碍者のいる世帯を含めた生活困窮が考えられる世帯に対しては、生活実態を十分に調査し、生活困窮状態にある治療が必要な住民へは保険証を即時発行してください。との質問に対して 1年以上の保険税の滞納があれば、災害その他特別な事情及公費負担医療を受けている場合を除き保険証の返還を求め、資格証明書を交付することにしています。また分納や誓約書の交付対象者となるものに対しては短期保険証を交付していますとの回答 H やむを得ず短期保険証を発行する場合は、役所窓口での引き渡しではなく、「留め置き」とならないよう、すべての保険者への郵送・訪問での引き渡しを行ってください。転居不明などで行方がわからない住民のうち、子どものいるいる世帯に対しては、学校との連携など対策を講じてください。との質問に対して 納税協議ができる履行が確認できる場合や病気等々で保険証の更新が必要な場合などは輸送による更新をしている。また、宛て所不明や保存期間満了などで返送されるものについては再度調査を行っているとの回答 国に対する要請項目では、国庫負担の引き上げ、国保財政基盤の拡充・強化を図り、実効ある措置を求め、医療保険制度については国保の被保険者のみが不利益になることがないよう国に求めていくと回答 年金制度については 少子高齢化が進む中で、マクロでみた給付と負担の変動にお応じて、物価の伸びよりも年金金額の伸びが小さくなるため、本市といたしましても、今後の動向を注視していきたい考えているとの回答 介護保険制度については 特別養護老人ホームの申し込みについて平成28年4月1日現在172名だが、そのうち入所の必要性が高い方は19名と激減している状態、また特別養護老人ホームの増設をしているが介護スタッフがそろわず、スタッフの採用、養成、配置ができしだい随時定員を増やす予定との回答 国に対する要請では 持続可能にするには難しいかもしれませんが、社会情勢を見ながら検討したいとの回答 健康で文化的な生活ができる生活保護基準を求める要請については 所持金が少なく、貸し付けが必要な方に対しては、保護の決定を早急に行い、貸し付けを行っている。また生活保護制度については市民に浸透していると思うが、堺福祉協議会内に生活困窮者自立支援センターを設置し、生活保護制度への繋がりも出来ているとの回答 子育て支援・子供の貧困対策に関する要請では 未就学児童については入院・通院費の助成を行い、小学生以上については入院費のみを助成しており、外来の一部負担・入院一部負担・くすり代を注が高卒業まで全額助成した場合、その増額分は全て別府市の負担としているとの回答 また保育については子育て支援法に基づき、子ども園では保護者と施設の直接契約で、保育所については市と保護者が契約している、待機児童については確保策によって待機児童の解消に努めているとの回答を得ました。 |