10月1日大分地方裁判所において年金裁判の原告陳述が行われると言うことで傍聴に行って来ました。 裁判は新型コロナウイルス感染症の関係で延び延びになっていた裁判が行なわれたが、感染所の関係で傍聴は三蜜を避けるため原告を合わせて20数名と人数を制限して行われた。 原告の陳述は6名で、原告の弁護士が原告に対して原告になった趣旨の聞き取りによる尋問形式で行われ、最初の尋問に立った大下さんに対して弁護士が組合について聞き、大下さんは小泉政権で年金100年安心と言ったが、100年安心どころか年金は毎年毎年引き下げにより生活が追われるようになり裁判に訴えることにしたと述べ、その内実は低額年金で6万数千円の受給では生活できず、生活保護やバイトによって生活して来たが、弁護士から生活保護を受けて来た人は世間一般に引け目を負っているかとの問いに、あると思うと述べ、財源についてどう思うかとの問いに、現在積立金が120兆円あるから、それを使えば年金の引き下げをしなくても済むし、同時に減らない年金制度に戻してほしいと尋問を終える。 小島さんは年金の減額は現役でも将来の不安があり、今の若者から「今の年金削減状態が続けば、年金受給年になっても年金は貰えないのでは」との不安を抱いている。また年金改正と言う言葉は良い方向への改正ではなく改悪ばかりで、高齢化が進むなか年金受給が引き下げられ続いてることに年金なんて無いものと思い込み、国は年金詐欺師とまで言っている。 国は年金財源のために今の施策を行っていると言うが、最低賃金を引き上げれば財源は生まれてくる、そして大分裁判所がこの年金裁判が違法だと判断すれば社会保障への良い道が開けると思います。と訴え尋問を終えました。 岩城さんは年金は自分が思っていた方向に進むのではなく、相反する方向に進むことに疑問を持っていると述べ、これは中曽根内閣から始まった給付水準引き下げが引き金になっており、今では物価スライド制からマクロ経済性に変わり、年金は上がることなく下がることだけになってしまったと述べました。 近藤さんは別府市民で年金を受けている方の年金金額を市役所で調べ、別府には低年金生活者が如何に多いかを訴え、荒井さんは自分の年金で家族と弟、そして妻の親まで援助するなかで年金だけでは生活することが出来ず、退職金や現役の時預金していた金銭を取り崩しながらの生活を訴えると同時に、憲法25条2項を述べ、年金引き下げを止めるよう国に求めた。 藤木さんは自分の生い立ちを述べながら低年金生活のため、他人との付き合いもままならず、生活保護を受給しているときは周りからバッシングを受けるなど厳しい生活のなか、今度は少ない年金に追い打ちをかけるように減額通知が届き、怒りと共に国の仕打ちに涙が出たと訴えました。 (名前は全て仮名です) |
裁判所では撮影が出来ないので10月10日、裁判の報告集会で報告する弁護団の岡村弁護士 |
10月10日には年金裁判の傍聴で法廷に入れなかった方たちのために、大分ホルトホールで報告集会が開かれ、岡村弁護士が4月の人事異動で裁判長が替わったため、今後の裁判の進め方において協議し、7名の陳述を受け入れ結審にすると決めたが、今まで11の裁判所で判決が出されたが、その全てで原告の要求は受け入れてもらえなかったが、多分大分で同じような結果が出るかもしれないが、全国の原告団は高裁まで闘う決意を示しているので、今後とも支援をお願いしたいと結びました。 そのあと裁判で陳述尋問に当たった全員の方から、裁判官の前で意見を述べたのは初めてで、少しあがったが私の陳述が裁判官に低年金者の思いが届いたら幸いにと思っていますと述べられました。 |