全日本年金者組合大分県本部
第32回定期大会


 大分県年金者組合32回定期大会が大分市東部公民館で開催されました。大会はコロナ感染症の関係で参加規模を大幅に縮小しての開催となりました。
 司会者の挨拶のあと、この一年間に亡くなられた会員の冥福を祈って黙祷した後に議長を選出し、議事が進められました。初めに県本部委員長の笠村氏は先の衆議院選挙について国民民主党が改憲を言い始めるなか、自公政権の年金改悪について年代を問わず中止の声が上がり始めている、私たちも彼らに呼応して年金で暮らせる社会を実現するために頑張りましょうと挨拶がありました。
 来賓の挨拶では日本共産党県議の堤さんより、衆議院選挙のお礼と来年行われる参議院選挙への支持のお願いがあり、全労連の猿渡さんからは自公政権が進める悪政に共に闘いましょうと挨拶がありました。
 佐久間書記長より最近の情勢として、先の選挙で自民党は15議席後退したが単独過半数を確保し、自公の連立政権が継続となったが、野党も「市民と野党の共闘」の実現で59の選挙区で激戦に勝ち抜き、33の選挙区で僅差に追い上げた選挙結果を報告し、年金問題についても田村前厚労大臣が「基礎年金の目減りに歯止めを」と制度改革に着手することを表明するなか、自民党の河野太郎氏は、年金に「最低保障年金が必要」と発言するなど、基礎年金だけでは生活できない実態を認めていると報告。そこで年金者組合は「最低保障年金制度政策」決定し、全ての政党・会派、労働組合、民主団体に対して「最低保障年金制度」の実現要請行動を行って来たが、日本維新の会や竹中平蔵氏を中心に低年金の押し付けによる生存権や社会保障向上を規定する憲法25条の形骸化を進める危険性をも指摘しました。
 年金裁判では「不当判決」が続くなか、年金問題に対する現役世代の関心が強まり、特に大阪地裁京都事案では低年金の実態を認め、全国の地裁で170人を超える原告の証言が裁判官を動かし始めていると報告がありました。また全労連が年金問題の改善を掲げるなど、年金問題が国民的課題となり、これからの闘いでは運動が大きく前進する可能性があると訴えました。
 運動方針案では「減らない年金」を目指し、年金制度改悪反対、最低保障年金制度実現の取り組み、医療・介護制度改善の取り組みをはじめ、来年度は75歳以上の高齢者に医療窓口負担2割負担導入の中止にも積極的に取り組なか、憲法と平和を守り、特に憲法9条改悪に反対し立憲主義を取り戻す運動を行います。
 組織拡大強化については、仲間を増やすことは組織の活性化につながるとして、高齢者比1%の組合員を目指し、当面は時期大会までに700人増に向けて取り組に当たって、年金は高齢者だけの問題ではなく、若い世代にも降りかかる問題だとして積極的に若い世代へ加入を訴えていきます。
 女性部の活動では女性の要求を汲み上げた活動に取り組み、組合員の助け合いを促進する共済活動や機関紙活動、財政活動にも取り組みますと述べ、採決の結果満場一致で承認されました。


大会会場

    
         笠村委員長の挨拶                               日本共産党県議 堤さんの挨拶

笠村書記長の議案説明