豊後大野市神楽会館 2015年6月公演


 
 第一幕 柴山八幡社付属柴山俚楽の舞で五方禮始

 五方禮始とは万物を木・火・土・金・水の五行からなるとする五行説によって、東は木の神様、南は火の神様、西は金の神様、北は水の神様、中央は土の神様の五柱を清め、神楽の準備が整ったことを天に報告と、万民の幸せを祈願する舞いです。
 神楽自体は単純なので写真は少ないです。

     
神楽の初めに必ず舞う舞で五人の神が五穀豊穣を祝う
 
 
 第二幕は西宮神社三重神楽社の柴引

 柴引は天照大神を天岩戸から連れ出すため思金神は天児屋根命と布刀玉命に天の香具の眞榊を取ってくるよう命じ、その眞榊を根こそぎ引き抜く様子を表した舞いです。

     
 左は思金神、右は布刀玉命
 
    
 柴引の眼目は観客と一体になって舞う神楽で右の神は舞台に引き上げる観客を探している

 第三幕は柴山八幡社付属柴山俚楽で岩戸の舞

 岩戸の舞とは須佐之男命の乱暴を怒った天照大御神は天岩戸に隠れ、そこで思金神が策を練り長鳴き鳥を鳴かせ、鏡・玉を作り・眞榊の枝に御幣を掛け、天手力男神を岩戸の脇に隠れさせ、天宇受売神に舞いを舞いさせ、岩戸の外が騒がしいのを天照が岩から身を乗り出した所を天手力男神が岩戸を開いて、天照を外に連れ出し高天原に平穏が戻ると言う舞いです。 
 
    
         天宇受売神と思金神                  策を練る天宇受売神と思金神と岩戸の横で待機する天手力男神
 
    
     八百万神々の舞で外を騒がす                           天手力男神が力量を示す
 
    
       天手力男神が真榊を持って舞う                 天照大御神が身を乗り出したところで天手力男神が岩を開く
 
    
   天照の登場によって明るくなった世に神々が平穏を喜ぶ        神の証としての鏡・玉・御幣などを受け取り引き上げる

 第四幕は西宮神社三重神楽社の八雲払

 八雲払いとは高天原を追放された須佐之男命が出雲の川上を歩いて居ると、そこで八岐大蛇に呑みこまれる運命にある櫛名田比売とそれを嘆く親の足名椎と手名椎に行き会い、そこで須佐之男命は八岐大蛇を退治した暁に櫛名田比売と結ばれると言う舞いです。
 
    
        櫛名田姫と脚名椎と手名椎の登場                   櫛名田姫が大蛇に呑みこまれるのを嘆く親子
 
    
      嘆く親子の所へ須佐之男命が通りかかる              話を聞いて、この刀で大蛇を退治すると宣言
 
 
    
        大蛇の退治方を吟味する                         大蛇の首を刎ねた所
 
 八岐大蛇を退治して喜びの舞を舞う須佐之男命