宮津留神楽


 
 大分県豊後大野市清川町六種宮津留健男神社で数十年ぶりに神楽が披露されるで是非神楽観賞に帰ってきてほしいと、宮津留の人々から要請があり帰ってきました。
 宮津留は私の生まれ故郷で健男神社は中学卒業まで遊びの神社、その神社には樹齢数百年の銀杏の木があり、当時清川村の指定木として、また神木として崇められてきたが落雷と台風により倒木し、今は倒木した幹から枝葉が出ている。
 その懐かしい神社で神楽の奉納があると言う、私がこの神社で神楽の奉納と獅子舞が行われたのを記憶しているのは、今から50年前の高校生時以来で、小学校生の時には獅子舞の前でエイサーを舞っていた時以来で、今の宮津留には小学生もいなければ20歳代の人もいない、平均年齢80歳代の高齢者ばかりで、当時100名以上いた宮津留地区も今では数十人しかいない。
 私が居た当時は民家も27戸数あったが、今では私の家をはじめ子供が都会に出て帰ることなく数件の家が廃家や更地となり、、都会に出た子供は自分の田畑の面倒を見る事が出来なくなり、今では宮津留地区を守っている高齢者に草刈りや田畑を貸し付け面倒を見て戴いている状態が続いています。
 昨年中学同級生に聞いた話だが、宮津留集落から約6km熊本よりに行った集落では2人しかいなく、限界集落として住民と話し合いをしていると聞いて私の生まれ故郷の宮津留も何時かはと思うと寂しくなります。

 主催者の挨拶 舞台の左に倒木した銀杏の木が新芽を出している。

    
          近くの保育園児も来てくれたよ                    御嶽神楽社の代表挨拶 右3人が区の代表


 第一の演目 五方禮始 神楽を舞う最初の舞で、東西南北と中央に舞い始めの儀礼を行う舞。
 

六種合同の園児も見学に来た


 
 


 第二の演目 柴引 天の岩戸に隠れた天照大御神を岩戸から出てもらうために、天の香久山に真榊を取りに行って、その真榊を根こそぎ引き抜く様子を、観客を大地に見立て真榊を引っ張り合う舞。
 


 
 

 



 
 

 

 
 第三の演目 平国 伊邪那岐の命は妻である伊邪那美命が火の神を産んだ時に、その火によって妻が焼き殺されたので、その我が子を殺すと、その血からいろいろな神が生まれたという舞。
 

 

 

観客も50名以上に
 

 

 
 第四の演目 五穀米 高天原を追放された須佐之男命は、大気都比売神が八百万神々に鼻・口・尻・�陰部から食物を取り出して与えているのを見て、汚いと思い大気都比売神を切り殺すと、その鼻・口・尻・�陰部から色々な食物の種子が生じたという舞。

 

左 須佐之男命 右 大気都比売神
 

 

大気都比売神を斬らんとするところ
 

餅を撒いている所
 

 
 第五の演目 高御座 天照大御神は出雲の国の大国主命に国を譲らせるために、二人の神を派遣し、大国主命は我が子と相談の上、国を譲るという舞。この舞では道化師に変じた大国主命の所作に笑いを採るのが舞の醍醐味。
 

 

 

 

 

 

 

 



 
 
 第六の演目 八雲払い 高天原を追放された須佐之男命が出雲の川上に差し掛かると、泣き沈んでいる老夫婦と姫が居たので、何を鳴き悲しんでいると聞けば、7名の姫が大蛇に呑みこまれ、今まさにこの姫も呑みこまれようとしていると話せば、姫を妻にくれるなら大蛇を退治すると言い、策を練って大蛇を退治したという舞。
 

大蛇に見立てた俵
 

老夫婦と姫の登場
 

 

須佐之男命の登場
 

姫を妻にと
 

 

妻への喜びを表す櫛名田姫
 

大蛇を睨みつける
 

尻と頭を繋いだ紐を切る
 

首を斬らんとする瞬間
 

首を切り落とした瞬間


 尻尾を斬り落とした瞬間


 

 

引き上げる須佐之男命と老夫婦
 
 第七の演目 大神 神楽の舞が終わったことを告げる舞。一人で舞う舞は単調な舞。


 
 



 

  主催者の話では次の予定はないという。
今回の神楽には宮津留出身が二人と隣の集落から1名が現役で舞い、残りの人は元清川村出身の人ばかり。