2018年神楽会館 01月公演 



 2018年豊後大野市清川町の神楽会館の神楽舞始めの公演が行われましたので観賞に行ってきました。
 新年度の開幕と合って神楽会館のコケ落としとして豊後大野市三重町の豊勇會による和太鼓が披露され、神楽は三重町の上田原伝統芸能保存会と由布市庄内竹の中神楽座の皆さんによる舞が披露されました。
 豊勇會は(株)豊肥環境センターの社員20数名によって2003年に設立され、社員の「和太鼓」愛好者によって設立されたとのことで全員が30代までの方々との事で迫力のあるバチ捌きでした。
 神楽は新年幕開けとあってかどちらの神楽座も優雅な舞が披露され、迫力には今一つでしたが、優雅な舞はそれなりに新年を祝う舞として楽しむことが出来ました。


 


 


 


 


 
 太鼓は上の写真から順に一つの物語が構成されており、一番上と二番目は「大地」と題して、豊後大野市には多くのジオパークが存在しているその「大地」を物語る低音から高音への動きを奏で、三番目は「山族」と題して山国に暮らす「族」の奔走な動きを大太鼓・小太鼓を駆使して自由気ままに打ち鳴らし、四番目は大太鼓と中太鼓が絶妙な音色を響かせ、五番目は江戸時代から日本に伝統として伝わっている「八丈太鼓」を披露して頂いた。
 
 神楽の第一幕は上田原伝統芸能による「正護」で、地の神を和め五穀豊穣を祈る舞で、立つ剣と鈴を鳴らしながら周回運動を繰り返しながら四方を二回まわる舞でした。
 神楽としてはシンプルな舞でした。
 



 
 



 


 
 
 第二幕 「貴見城」を庄内竹の仲神楽座の公演で、内容は海の海神宮(わだつみのみや)を大題にした物語で、兄弟が兄の釣針と弟の弓矢を交換して、弟が兄の釣り針を魚に取られ、兄に元の釣り針を返せと怒られ、困っている所を海神の助けで海神宮を訪れ無事釣り針を返して貰い、神の命で兄は弟を助ける役目を言い渡されると言う物語です。本来なら荒々しい舞があるのだが、今回は静かな舞で終わった。
 

 

 



 


 
 


 第三幕 「綱切り」で、綱切りに供される俵は大蛇に擬した俵を伐り裂くと言う舞で、最初は五方を刀で伐り鎮めたあと大蛇に擬した俵に取り付けた大蛇の胴体を模した斬り落とすという舞でしたが、同じ綱切りを御嶽神楽も行っているが、所作の動きは御嶽神楽と比べて緩やかな舞でした。
 
 

 

 

 

 



 
 
 第四幕 「大蛇退治」 竹の中神楽座の舞で、大蛇退治は庄内神楽の最も得意とする神楽だが、庄内地域には12座の神楽座があり、私が今まで見た庄内雲取神楽座と比べてややおとなしく、少し迫力に足りなかったが、それでも今回の神楽の中では一番の見ものでした。
 



 
 

 翁と媼と姫の登場
須佐之男命の出番を待っている
 
須佐之男命の登場
 
 



 


 
 須佐之男命の面
媼の面
 
稲田姫の面
 
 



 


 
 翁の面
 翁と須佐之男命の問答
大蛇を退治したら稲田姫を嫁にと喜ぶ
須佐之男命
 
 

 



 
 稲田姫も喜びの舞を
喜びを交わす二人
 
酒樽の到着
 
 



 


 
 酒樽に睡眠薬を入れて掻き混ぜる
大蛇の登場
 
酒樽を狙う大蛇
 
 

 



 
 酒を飲みほす
眠ったか確かめる
 
斬るすきを窺う
 


 


 
 

 きずかれ怒りを買い対峙
 胴体に締めつかれる須佐之男命
難を逃れて大蛇を斬る
 
 



 


 
斬り落とされた大蛇の首
 
大蛇の胴を切り開いて「草薙の剣」を
取り出す