神楽会館特別公演
御嶽神楽



 昨年まで御嶽能場会館で行われていた御嶽神楽が諸般の事情で今年から中止となり、御嶽神楽が能場会館で見られなくなったことを神楽フアンが何とか!と言う要請に応えるように御嶽神楽社が、それではと神楽会館で、特別公演と言う名目で4月1日に開催されたので観賞に行ってきました。
 当日は御嶽神楽特別公演と言うことで、開演は12時からで「貴見城」「綱伐」「神開」「天孫降臨」「岩戸開」「大神」の6演目の奉納が行われました。

 第一演目 「貴見城」 貴見城とは天津日子番能邇々芸命の子で海幸彦と山幸彦が互いの猟具を交換して禍福を得ようとする神話の舞で、山幸彦が海幸彦の釣り針を魚に取られてしまい、釣り針をなくしたことに海幸彦が怒りったことで山幸彦が海神により釣り針を返してもらい、海神が海幸彦に対して山幸彦の配下になることを命じ、兄弟に平穏が戻ったという神話の物語




山幸彦の登場
海幸彦登場






海神と八百万神々登場
八百万神々の舞
和解のなか海幸彦・山幸彦・海神が退場





 第二演目 「綱伐」 綱伐とは八岐大蛇に見立てた綱を伐るという舞で、最初に舞人が綱伐の申し立てを行い、次に「八雲払」の神文を語り、俵に大蛇を見立てた綱を伐り落とすという物語

和解を喜ぶ舞
八百万神々の退場






舞人の登場
大蛇に見立てられた俵
綱を伐るにあたっての申し立て






綱を伐る所作
綱を張った縄を伐る
綱を伐るにあたって安定を図る所作






綱を伐る位置定め
まず大蛇の首を伐り落とす瞬間
首が伐り落とされる






首を伐った返す刀で
大蛇の尻尾を伐り落とす
首と尻尾を伐り落とされた大蛇



 第三演目 「神開」 神開きとは八百万神々が天の安の河原に集まり、高天原に平和をと祈りを捧げる神話の舞です。
 舞は単純で神の住む結界内を四方の神と中央の神に礼を尽くす舞。


大蛇を退治した報告を行う仕草
神の登場






八百万神々の登場
八百万神々と神が一緒に舞い始める



 第四演目 「天孫降臨」 天孫降臨とは神代の昔、邇邇芸命は三種の神器を携え、猿田彦の先導で天手力男神らの諸神を従え、日向高千穂の峯に降臨したと言う舞です。
 何がどうか表現しにくいが神々のやりとりの所作が面白い。


神と八百万神々の退場
先導の神の登場






猿田彦神の登場
猿田彦神の面、特徴は長い鼻
天照大神の登場






天照大神一行を待っている猿田彦神
天照大神とお供の神の舞
邇邇芸命の登場(中央)






邇邇芸命一行の労をねぎらう
天照大神と邇邇芸命一行の退場
天手力男神が一行を見送る

 第五演目 「岩戸開」 岩戸開きとは岩戸にお隠れになった天照大御神を思金神が中心に策を練り、天手力男命が岩戸をこじ開け外に連れ出し、高天原に平穏が戻ったという神話の舞です。
 天手力男命が岩戸をこじ開ける所作に、見ている観客のだれもが肩に力が入り、こぶしを握り締めるほどの迫力のある動きに息を呑む。
 扉が開いたときに、天照大御神が光を放ちながら立っていた姿は今までには無かったことが印象に残った一幕でした。




思金神の登場
神の登場






❓⁇
❓⁇
思金神






天手力男命の登場
天照大御神と八百万神々の登場
天照大御神の舞






天照大御神が岩戸に隠れる
天手力男命が岩戸を探る
天手力男命が岩戸の結界を取り払う






腕力を見せる天手力男命
岩戸に手をかける
岩戸をこじ開けようとする






こじ開けた瞬間
こじ開けた岩を背に岩戸の内部を見る
岩戸を振り上げる






岩戸の中に天照大御神
恭しく頭を下げる天手力男命
神々と八百万神々が天照大御神に礼を尽くす



 第六演目 「大神」 大神とは天下泰平を祝い、神楽が無事に終わったことを知らせる最後の舞です。
 舞は一人で行い、舞自体は単純で、四方の神々と中央の神に礼を尽くす。



天照大御神の岩戸出を祝う
舞人の登場






四方の神に舞を・・・