神楽会館6月公演


  

 神楽会館6月公演は国の重要無形文化財の指定を受けた御嶽神楽一座の実の講演で、400席近い席は満員で埋まり、他の一座が公演するときは若干の空席が目立つが、何故か御嶽神楽の時は空席は無くなる。一時存続が危ぶまれた御嶽神楽も今では県内はもとより全国に出張公演を行っている。今日も関東の羽生市から観光課の方が講演依頼に来ていた。
 
 第一幕 「高御座」 天照大神が大国主命に中つ国を天上界にこの国を譲り渡すよう二人の神を差し向けると大国主命は我が子と相談したけった、この国を天上界に差し出すことを決めたと言う物語の舞です。


 


 
 

 



 
 



 


 
 葦原を返して引き上げる大国主命
 譲り受け喜ぶ
道化師に扮した大国主命(チャロ)
 
 

 


 第二幕 「変拝」 須佐之男命は伊邪那岐命から海原を治めることを命じられたが、不満を持ったために追放され、その暇乞いに天照大神の所へ行くとき、あまりの勢いに天照大神が高天原を奪われるのではないかと誤解を受けたという物語の舞です。他の一座と若干舞方が違って単調な舞になった。
 
 



 


 
 

 
 第三幕 「返矢」 天照大神の命を受けて大国主との国譲りの交渉に行った天之菩卑神から何の報告も無いので、事の成否を見届けるよう天若日子を派遣したが、この神は大国主の娘と結婚して、これも報告なし、今度は雉の鳴女を遣わすと、天若日子から矢でもって殺され、その矢は高天原まで届き、もし天若日子が背いているならと矢を投げ返すと、その矢は天若日子に当たり死んでしまうという物語の舞です。


 
 

 



 
 

 



 
矢の返し
 
 天若日子の死んだ所から
 

 

 

 出雲阿国に矢を射る仕草
矢が天若日子に当たり死んだことを祝う
 
 

 
 第四幕 「八雲払い」 高天原を追放された須佐之男命が出雲の川上に差し掛かると嘆く老夫婦と姫に出会う、聞けば姫が八岐大蛇に呑まれる運命であることを聞き、老夫婦に強い酒を造らせ、その酒を飲んだ八岐大蛇を退治して櫛名田姫と結ばれるという物語の舞です。御嶽神楽は俵を模した八岐大蛇を切り刻むという舞。
 
 

 神々の退場
 老夫婦と櫛名田姫の登場
 

 



 
 

 

 

老夫婦の嘆きを聞く須佐之男命
 
 



 
 

 



 
 

 狙いを定める
試しに刀を振り下ろす
 
尻尾と頭を繋いでいるなわを斬る
 
 



 
 

俵を斬る瞬間と哀れになった俵
 
 



 
 
 第五幕 「大神」 神楽が無事に終わったことを告げる舞で、神に感謝し天下泰平を祝う意味が込められている舞です。舞は単調です。
 



 
 

 四方を清めながら舞う