神楽会館 2月公演
御嶽神楽

 第1演目 「天孫降臨」 天孫降臨とは天孫邇邇芸命が葦原の中つ国に向かう途中、一行が八街にさしかかると猿田毘古神に出会い、天宇受売命は猿田毘古神と長い問答を行った結果を邇邇芸命に報告し、猿田毘古神の先導で天孫降臨の一行は無事降臨を果たすと言う物語です。


降臨の先導、露払いの神



猿田彦命の登場
降臨への先導者
猿田彦命の面



神の名が判らない
天孫邇邇芸命の一行の登場
天宇受売命の面



天孫邇邇芸命の登場
天孫邇邇芸命の面
天宇受売命と猿田彦の問答の舞


 第2演目 「綱伐」 綱伐とは須佐之男命に擬した舞人が八雲払いの神文を語り、俵に擬した八岐大蛇を切り裂くと言う舞で、舞人の舞や大蛇はシンプルなれど、真剣を使った舞は一時も気を静めることのない舞に気をひかれます。
天宇受売命と猿田彦の問答の舞
降臨を終えて退場する天孫邇邇芸命



大蛇に擬した俵
俵を伐るための呪文を唱える



動作を大きく見せる
今から伐ることを宣言
伐るに邪魔になる細綱を伐る



伐りやすいように俵を整える
大蛇の首を刎ねた瞬間
大蛇を伐り鎮める

 第3演目 「魔払」 魔払いとは天照大御神が葦原の中つ国を平定するために二柱の神を派遣するが挫折すたので、新たに二柱と八百万の神々を派遣して制圧すると言う舞です。
 舞自体は4人の舞人が四方の神々に制圧することの単純な舞を披露するだけのため、豪壮な舞を期待する人には少し物足りないかなと思います。

大蛇を伐り鎮めた報告
4柱神の登場



4柱神が揃う
飛んで刎ねてと激しい舞
2柱神の舞


 第4演目 「誓約(うけい)」 誓約とは伊邪那岐命は子である天照大御神に高天原を、月読命には夜の国を、須佐之男命には海原を支配するよう命じると、須佐之男命はこの裁定に不満を持ちながらも渋々承諾し、海原に行く事を決めて高天原を去ることを告げに天照大御神の所へ行くが、その足音があまりにも大きので天照大御神は須佐之男命が攻めてきたのではないかと弓を取って武装し身構え「何しに来たのか」と問いただすと、足音を詫び申し開きをして二心のないことを証すために「誓約」しますと提案して、須佐之男命が持っている十拳剣三つに折って噛み吹きだした霧から三柱の女神が、また天照大御神の持つ五百つの御統の玉を取って噛み吹きだした霧から五柱の男神が生まれたと言う物語の舞です。
4柱神の激しい舞
舞を終えて退場する4柱の神々


天照大御神の登場
須佐之男命の登場



天照大御神が須佐之男命と対面
須佐之男命の面
天照大御神の面



神々の登場
天照大御神が何しに来たと弓を持って威嚇する



須佐之男命が十拳剣を天照大御神に渡す
神々がお互いの品を渡し終える
誓約の証が出来たことを喜ぶ須佐之男命


 第5演目 「八雲払」 八雲払いとは高天原を追放された須佐之男命が出雲の川上を訪れると、そこに八岐大蛇に呑まれる運命にある櫛名田比売と、それを嘆く足名椎と手名椎親子と出会い、事情を聴いて親に強い酒を八つ造るよう命じて、大蛇がその酒を飲んで寝ている所を須佐之男命が十拳剣を抜いて大蛇を退治し、櫛名田比売と結ばれて歓びの歌を歌ったとされる物語の舞です。御嶽神楽には他座のように大蛇は無く、大蛇に擬した俵を使用して「八雲払」を演じています。

誓約を喜ぶ神々が退場
大蛇に擬した俵



櫛名田比売親子の登場
足名椎の面
櫛名田比売の面



手名椎の面
須佐之男命の登場
嘆きを聞く須佐之男命



強い酒を用意するよう唱える須佐之男命
嫁ぐ舞をする櫛名田比売
喜びの抱擁をする櫛名田比売と須佐之男命



つなぎ合わせている細綱を斬る
伐りやすいように俵を安定する
首を切り落としたところ



尻尾を切り落とす
俵を縦切りにする
俵を切り刻む



俵を持ち上げると籾殻がこぼれ落ちる
老夫婦が大蛇に近づく
終わりを告げる

 第6演目として 「大神」 が行われたが、「大神」の舞は神楽が無事に終わったことを四方の神々に伝える舞のため、神楽舞のなかでは一番単調な舞のため帰途にかかる時間を考えて、大神の舞を失礼して退席した。
大蛇退治が無事終わったことのお礼

神楽会館に行く前に立ち寄った畑の梅花