神楽会館 9月公演

 忙しくて、大好きな神楽を観賞する機会がなく、やっと畑仕事も一段落したので久しぶりに神楽会館へ神楽観賞に行ってきました。本日の講演に私としては初めての神楽社が出演しており、演目を見ると今まで見たことも無い演目が記されており、その演目を見ながらカメラに収めていると、途中で電池切れに、急遽別のカメラに切り替えました。この時画素数の違いがレンズを通して鮮明に分かったが、このページでは画質を落としているので、どちらも同じに見えるよ。

 第一演目 「綱の武」 綱の武とは天照大御神と誓約(うけい)勝った須佐之男命が再び乱暴をはじめ、ある日須佐之男命は忌服屋(いみはたや)で布を織っていた副織(はとりめ)に向けて生きた馬の皮を投げつけ、驚いた副織が飛び下がったところ、機織りの道具が体に刺さって亡くなり、この須佐之男命の乱暴を制止する八百万の神々の場面を表した舞です。


布を持って遊ぶ八百万の神々



須佐之男命の登場
この場面から須佐之男命と八百万の神々の攻防が始まる



須佐之男命との乱暴に八百万神々も負けじと闘い、ついに須佐之男命を高天原から追放する

 第二演目 「天の〆」 天の〆(てんのしめ)とは須佐之男命の素行の荒い乱暴を、神々が集まって談義の上、高天原から追放することに、須佐之男命は姉である天照大御神の所へ別れの挨拶に行き、このとき命は天照大御神から八咫鏡などの三種の神器戴いて旅立つと言う物語で、天の〆の竹のぼりは、この形を舞いに表したものです。・・竹のぼりは凄かったです。


二人の神登場
二人の後に神々が付いて登場



二人の神が何やら告げている
二人の神が場内のお払いに出ている間3人の神が舞台を清める舞を
新たに二人の神が登場、この二人についての記述が無いので、何の神か分からない



何か言葉を発していたが忘れた
祭壇の前に集まる神々
祝詞をあげると、一人の神が一本の竹に登り始める。素晴らしい脚力の持ち主です。



 第3演目 「神逐」 神逐とは天照大御神の岩戸隠れは解決したものの、八百万の神々の怒りは収まらず、岩隠れの原因を作ったのは須佐之男命なのだから、この高天原から追放すると言う物語で、追われる須佐之男命と追う八百万の神々の駆け引きが面白く、物語にのめりこむ楽しさがあります。
登り詰めた所から菓子類を会場へ投げる
舞が終わり引き上げる神々



八百万の神々の登場
神逐を始める知らせまい



須佐之男命の登場
八百万の神々を見て怒り表す
八百万の神々に反撃される



高天原から出て行けと攻撃される
須佐之男命の面



今度は須佐之男命が抵抗する挨拶
お互い弓矢を飛ばしながら戦う



八百万の神々を一人ひとり捕まえて反撃するもここまで、最後に舞台から去っていく須佐之男命


 大4演目 「八雲払い」 高天原を追放された須佐之男命が、出雲の川上を訪れると、そこに老夫婦と娘が佇んでおり、事情を聴くと娘が八岐大蛇に呑まれれる運命あると話すと、娘を妻としてくれるなら大蛇を退治してやると伝え、須佐之男命は老夫婦の足名椎と手名椎に強い酒を用意させ、その酒を飲んで眠っている所を十拳剣で伐り退治して娘の櫛名田比売を結ばれると言う物語の舞です。
 神楽会館で行われる八雲払いの大蛇は大蛇に模した俵が一般的でしたが、今回は大蛇2匹が出現と言う、久しぶりの大蛇退治となりました。

須佐之男命を追放して、喜びのなか引き上げる八百万の神々
親子3人が登場



須佐之男命の登場
憂いに佇む親子
佇むわけを聞く須佐之男命



須佐之男命を見る櫛名田比売
説明する足名椎
それを見守る手名椎



嫁になる嬉しさの舞
夫婦を誓い合う須佐之男命と櫛名田比売
強い酒の入った酒樽



十拳剣を取り出す
酒樽を吟味する
大蛇2匹が登場



大蛇のとぐろ
酒を飲む右の大蛇
眠っているかを確かめる



左の大蛇に襲い掛かる
反撃を受ける須佐之男命
須佐之男命が草薙の剣を取り出すところ


今回出演の神楽社は横堀岩戸神楽保存会と浅草・犬山神楽で、犬山神楽は時々出演しているので知っているが、横堀岩戸神楽が神楽会館で出演したのは、私が観賞し始めて初めてではないかと思います。横堀岩戸神楽は熊本県波野集落にある菅原神社に起源を発祥しているとのことでした。 波野集落にも神楽会館と同じような神楽殿があり、10月の半ばに多くの神楽社が集まり、朝から夕方まで神楽の舞があると宣伝していましたが、別府からは遠いのであきらめています。
大蛇を退治して喜び合う須佐之男命と親子