別府石垣神社祭りと奉納神楽(片島里神楽社)


 

 別府市の石垣神社では毎年9月の第4日曜日に秋季大祭を行っており、その中で4年に一度?(転居したばかりで詳しくは判らない)の神輿が街中を凱旋するとの事で、神輿の凱旋に合わせて石垣神社に行って来ました。
 午前中は他の所用があり石垣神社辺りを通ると、白装束に身を固めた頼もしい青年たちが、石垣消防団の詰め所で出番を待っており、町々の子供会では軽トラに装飾を施して12時の凱旋に備えて待機していた。
 凱旋の始まる前に石垣神社に行くと多くのお祭り関係者が参道に集まっていた、神楽殿を見ると片島里神楽社の方達も出番を待っており、境内は祭り一色で賑わっている。
 

    
   消防団詰め所前で出番を待つ白装束に身を固めた青年            装飾に身を固めたトラックの子供会

    
     神社前で凱旋の出発を待つトラック                     祭りの打ち合わせをしている関係者

    
              子供神輿                              凱旋へ向けて慌ただしい境内

    
         神輿が社殿から出て来る                     露払いを先頭に凱旋へ出発

    
       神輿も街中へ                                 子供たちも街中へ
 

 
 最後に獅子舞が街中へ
 
 舞始(一人立)

 神輿から獅子舞までが街中へ凱旋に出て行くと境内は静かになり神楽を見る人達だけ、神楽殿を見ると神楽の舞を始める舞始めが始まっている。
 舞始とは神楽を奉納するときに社地を清め、氏子の家内安全・無病息災と神楽が無事に終わることを祈念して舞う神楽です。

     
 神楽を舞う結界内の四隅を清めながら舞う
 
 五方禮始(子供神楽)

 五方禮始とは東西南北と中央の神様に礼を尽くし、社地を清め奉る舞で、東は木の神、南は火の神、中央は土の神、西は金の神、北は水の神で、日本の神話によれば天地の創生と神々の生成を題材にしたと言われている。

    
    木の神(青)と土の神(黄色)と火の神(赤)が現れる          続いて金の神(白色一番右)と水の神(黒色)が現れる
 
全員が小学生 聞けば小学2年・3年生とか・・・で太鼓を敲いているのは中学生

 柴引

 柴引とは天の岩戸に閉じ込められた天照大神に出て戴くために天児屋命と太玉命が天の香久山に行って真榊を根こそぎにすると言う舞で、観衆を土とみなして真榊を引っ張り合うと言う勇壮な舞で、子供たちに人気のある舞です。
 
 
    
        天児屋命が現れる                           天児屋命と柴を引っ張り合う
 

     
         幼児と柴を引っ張り合う                        太玉命が老人と柴を引っ張り合う
 
    
 幼児を舞台に引き上げ、一緒に舞を舞う
 
 太玉命が場外に降りて子供と遊ぶ
 
 剣舞(子供神楽)

 天の岩戸に隠れた天照大神を八百万神が集まり天照大神を天の岩戸から連れ出すと再び世の中が明るくなり、それを祝うお礼の剣の舞です。
 
    
 
    
 剣を抜きはらっての祝い舞
 
 神逐(かみやらい)

 神逐とは天照大神が天の岩戸に籠ったのは須佐之男命の悪行が原因であるとして、諸神が相談して須佐之男命に多くの品々を出させ、髪や手足の爪を抜いて、根の国に追放すると言う舞で、後に須佐之男命が出雲の国に降りられた簸川で大蛇退治が行われます。
 
    
           諸神の舞                                須佐之男命が現れる(中央)
     
      須佐之男命の乱暴が始まる                           乱暴は場外にても・・・
 

     
      須佐之男命を取り押さえて座らせる                      須佐之男命の悪行を懲らしめる
 
    
       懲らしめに歯向かう須佐之男命に刃で静めさせる         鎮まらない須佐之男命に、今度は弓矢にて
 
 
    
 須佐之男命を追放し終えた祝いの舞
 
 国司

 国司とは国譲りとも鯛釣りとも言われる舞で、日本の神話の中で大国主命が出雲地方に天到(あまくだり)したとき、高皇産霊尊が経津主尊と武神槌尊を出雲に遣わし、大国主命と国譲りについて談判すると大国主命は御子事代主命と相談して国譲りを行うと言う舞で、この時仲介役で鳥船の命又は稲背脛の命と言う道化師役のチャルが登場
 
    
           大国主命が登場                               経津主尊と武神槌尊の登場
 
    
         経津主尊と武神槌尊と大国主命が面談                  仲介役の鳥船の命の登場 
 
    
          仲介役の稲背脛の命が登場                      鳥船の命が場外で子供と遊ぶ
 
    
          仲介役の稲背脛に礼を述べる大国主命             国譲りが決まって祝いの舞

     
 鯛釣りが始まる(釣り糸に紙幣が巻き付けられることが多い)
 
    
     釣り糸に紙幣を付ける老人                          大国主命が引き上げる
 
    
チャルである 鳥船の命の仕草や腰にぶら下げている籠から出て来るお菓子を待ちわびる子供
 
    
チャル二人が最後の道化師を行う
 
 
 大蛇退治

 大蛇退治とは高天原を追放された須佐之男命が簸川に差し掛かると大蛇に呑みこまれんとする脚名椎・手名椎と櫛名田姫の三人に出会い、事情を聞いた須佐之男命が酒船を用意させ、大蛇が酒に酔って眠っている所を十拳剣で斬り、大蛇を退治すると言う舞でしたが、この神楽が始まるときに街中に出て行ってた凱旋の神輿やそのお供達が帰って来たので神楽が中断。
 神輿を拝殿に奉納して宮司が祭り納の祝詞が終わるまで中断したため、時間的に大蛇退治をはじめから行うのは無理が生じて、大蛇が酒を飲むシーンからになった。

     
 凱旋から帰って来た総代の人々
 
    
          時間を計算して酒船が用意される                    須佐之男命が酒船の中身を確かめる
 
    
       大蛇が火を噴きながら現れる                      大蛇三頭が揃う
 
 
    
      大蛇に襲い掛かる須佐之男命                        襲いかけられ荒れ狂う大蛇が火を放つ
 
 
    
          大蛇と激闘を繰り広げる                        一頭の大蛇を仕留める
 
    
            残り一頭に挑む                              三頭を仕留める
 
 三頭を仕留めたことを報告する須佐之男命
 
 17時半に終わるはずだった神楽が一時間の暮れの18時半に終わり、そのあと石垣神社の総代の代表による餅まきが行われ、私も餅まきのご相伴にあずかりました。