JR日豊線を別府から行橋を過ぎ小倉の手前で西北の方向にアンテナ群の山が見える、アンテナ群の山なら宇佐から2時間もあれば山頂まで車で登れると思い車を走らせながら、単純な私があの山は何という山なんだろう?と同乗の姉さんに聞くと「脊振山」と違うかな?という、車のナビで調べると福岡県と佐賀県境の山になっている、日豊線からそんなところの山が見えるわけがない、ましてやナビは3時間半かかるという。 そんな山には行けるはずがないと思って道路標識を見ると「求菩提山(くぼてさん)、犬ヶ岳」登山口と記された標識を見つけ、急遽「求菩提山」へと進路を変更する、道路標識に案内があるぐらいだから車で山頂まで行けるだろうと単純に思い、道路標識の指標に従って県道32号線の山道を登っていくと、ほぼ林道を登り切ったかなと思うところに求菩提山登山口と記された標識を見つける。 標識の先を見ると車がやっと通れるような道が続いている、今日は祭日、対向車が来たらかわせるところがあるのかなと思いながら、少し荒れた車道に車を走らせていると、木の枝が道路に垂れ下がっている所で姉さんが降りて、垂れ下がった枝を持ち上げ、何とか通過したものの車のターンが出来る所があるのか不安になり、杉林の広い箇所に車を止めて、まだ続く車道を歩き始めると道は良くなり、5分も歩くと立派で50台は駐車できそうなトイレを完備した駐車場に出た。 山に登るつもりで、また求菩提山に登るつもりなら下調べをして来れば、駐車場があるくらいのことは判っただろうにと、姉さんと話しながら駐車場に設置している求菩提山の案内図を核にする。 求菩提山の山頂には上宮問う言う神社があって、現在地から1.1kmと記されている、1.1km位なら往復1時間もあれば登ってこれるだろうと、今までの経験から登り始めると、これが中々、初めから山頂まで階段で、それもまともな階段ではなく、ちぐはくの階段、最後の登りになる階段は尖山を思わせるような急傾斜の階段が200m近く続いてたため、姉さんの足は一層遅くなり、駐車場に降り着いたときは往復2時間半を費やしていた。 |
県道32号線から求菩提山の山道への標識 大きな駐車場 |
駐車所に設置されている案内標識 岩屋坊への苔むした階段 |
神社、寺の境内の周りは樹齢150年ぐらいの杉木立が続いているためか、周りはうっそうとして石の階段は全て苔むしているが、滑るようなことはなく、階段の石段と石段の間はセメンを混ぜた砂で固められいるが、あまり人が訪れることがないのか参道は何となく寂しさを漂わせている。 |
岩屋坊 案内板には昭和40年まで岩屋氏が居住 修験者の宿跡 今は地蔵尊が祀られている |
説明文によると求菩提山の全盛期にはこの辺りには数多くの宿坊と修験者の道場が数多く存在していたと記されているが、今は岩屋氏が昭和40年まで住んでいたが、岩屋氏が居宅を去ってからは住む歩ともなく、氏子たちによって清掃保存されていると。 |
毘沙門堂 中に等身大の毘沙門天が安置されていたが、現在は求菩提史郎館にて保存 宿坊跡 |
中宮神社前の階段 熊本からの登山者が下りてくる 中宮神社の境内にある鬼神社 |
中宮神社までは幅広い、俗に言う神社参りの参道だったが、中宮神社からは山頂の上宮神社まで急で不揃いの階段がこれでもかというほどに続き、正確に数えたら1000を超えるのではないかと思える階段が続いている、階段の登り口には鬼の階段と記されており、その理由として、求菩提山には鬼にまつわる伝説が数多く残されている中の一つで、悪さする鬼に対して村人が求菩提山の権現様に、悪さする鬼を何とかしてくださいとお願いすると、権現様は鬼に対して一晩でここに石の階段を作れ、作れなければこの山から出て行けと諭すと、石段は一晩でできたが、それでは困るので権現様は早めに鶏の鳴きまねをして、鬼に対して一晩でできなかったので出て行けと山から追い出し、その時鬼が作った石段がこの階段、説明文を読んで階段の不揃いの理由が判るような気がする。 |
中宮神社の本殿 国玉神社 ここから本格的な山道へ この地点から最後まで階段 |
急な階段を登っているとき福岡から来たという二人連れの登山者が降りてきたので、この山は左右がなく急に登っているので、下から見える尖がった山のとんがり山ですか、と聞くと、意味が分からなかったのか「この山は求菩提山です」と帰ってきたので、ではなく、急に登って先細りしている山を、俗にとんがり山というが、とんがり山ではないのですかと、改めて聞くと、山頂は広くとんがってないと言う、とんがっているのは隣の犬ヶ岳だよと教えてくれたが、それにしても私が関西で「とんがり山」巡りした山と同程度の山だ。 |
急で幅狭く不揃いの階段が約200m近く続く、高低差120mぐらいかな 九十九折れの階段に変わる |
山頂神社の上宮 |
国玉神社上宮境内に山頂を示す標柱 782m 神社裏は大きい石が連なっている |
下りにも弱い姉は杖と鎖を掴んでゆっくりと 姉さんが願掛け地蔵に、孫が大学に進級できるようにと願掛け |
「卜仙の郷」求菩提温泉から見た求菩提山登山道は右の尾根 求菩提山に行くとき案内のあった「卜仙の郷」求菩提温泉で登山の汗を流すために立ち寄ったが、立ち寄る前に暑さを癒すためアイスくりーム屋で温泉の話をすると、温泉の効能は良いが、今日は祭日だから芋の子を洗うぐらいの人出ではないかと言う、取り敢えず行って見てからの話として温泉に着き、出てきた人に聞けば湯船には2〜3にぐらいしか居ないよという、それではと温泉につかり登山の汗を流して帰路に着いた。 |