清川村が誇る御嶽神楽殿の夜神楽



 大分県清川村(現清川町)では毎年恒例に年2回(春と秋)夜神楽を行っていると聞き、今回初めて御嶽山林道入り口にある御嶽神楽殿に秋の夜神楽を鑑賞するために行って来ました。
 神楽殿は神楽の舞が行われる箇所のみ屋根付きの舞台で、私のように神楽を鑑賞する客は全て外から擂鉢式に舞台を見る段々階段になっており、一番下だけが桝式用に作られている、今回初めてと会って桝席(一桝4人用で10,000円、内一人500円の食事券付)を予約。
 夜神楽の開始は16:00からで、夜神楽が始まる16:00時ごろは天気予報の気温と違って裸で過ごせるほどの気温だったが、19:00を過ぎる辺りから少し風が出て来ると気温は一変して寒くなり、神楽を鑑賞者は持参しているモーフや冬物のダウンを来たりするなか、、私も初冬の服装へと厚着に
 神楽の演目は 1、舞入 2、五穀米 3、岩戸舞 4、大神 とリクエストによる神楽で第一位八雲払 第二位神逐(かみはらい) 第三位貴見城(きけんじょう)の7演目が21時過ぎまで繰り広げられました。
 来年春神楽はは4月1日との事で、今回のように早く桝席を予約しておきたいと思いますが、屋外から見るため小雨決行との事で雨が心配だが、11月16日の神楽会館の神楽を忘れないようにしなければ・・・
 今、神楽がブームになっているが、神楽社によっては同じ演目でも名前が違っていたり、登場人物の漢字が違っていたりで、神楽を見る者にとっては、あれ〜となるが、それはそれで良いのかも! 今回の演目で八雲払(やぐもはらい)は一般的には八岐大蛇退治と言われるもの・・・

 
神楽殿の全景 最前列の赤い丸印が私たちの席   15:30分頃

 
 
    
        神楽殿の入口に壁画されているモニメント                    開場を待って並ぶ観客

 
    
 色づき始めた御嶽神楽殿の周囲

 
  これより舞入  舞入とは伊邪那岐(いざなぎ)の神が国土や山・川・草木などを造ったあと天照大御神・月読命・須佐之男命を産んだあと、天照大御神に高天原、月読命に食国(をすくに)、須佐之男命に海原を治めるよう命じたが、須佐之男命は大いに不満を持っていることを知った伊邪那岐の神は須佐之男命を叱り、その伊邪那岐は淡海の多賀(現在の滋賀県多賀神社のこと)に鎮座したと言う舞

     
    
 海原を治めるよう命じられた須佐之男命が不満を持って舞う場面


      
ビデオカメラとデジカメで神楽舞を撮影する姉さんと演目を舞う人達

 
 これより五穀米   五穀米とは大気都比売神(おおげつひめかみ)が鼻・口・尻から出している汚らしいものを食べさせようとしているのを見た須佐之男命が大気都比売神を切り殺してしまったあと、その大気都比売神の体から稲・粟・麦・小豆・大豆の五穀が出てきたのを神産巣日神(かみむすびのかみ)が農作物の種にしたと言う舞で、今ではこの舞が終わるときに餅まきとして観客に振る舞っている。ここまでがまだ明るい時間帯、次の演目から電灯二つと篝火だけの舞台

 
        
須佐之男命が神産巣日神(かみむすびのかみ)を勘違いして殺害する場面

 
        
    須佐之男命が大気都比売神殺したあと、間違いに気付き、神産巣日神(かみむすびのかみ)が餅まきとして観客へ

 
        
 観客へ感謝を込めて餅まきの品々を三宝に入れて舞を舞う

 
       
        こちらへとゼスチャーする姉さん                           私たちの五穀米の収穫

  これより岩戸舞   岩戸舞とは天照大御神が天の岩戸から出でられて、高天原をはじめ葦原の中国(なかつくに)が明るくなったことに対して八百万神(やおよろずのかみ)が喜びと共に再びこのような非道なことが起こらないように祈りを込めて、天の岩戸開きを祝うと言う舞

 
       
天照大御神が天の岩戸より出でられ八百万神(やおよろずのかみ)が喜びの舞を舞う

 
  
   これより八雲払(やぐもはらい)  いわゆる八岐大蛇退治  高天原を追われた須佐之男命が出雲の簸川の上流で悲しみにうちひがれている櫛名田比売と足名椎・手名椎の三人に出合い、事情を聴くとすでに七人の娘が大蛇に呑みこまれ、次は櫛名田比売が呑みこまれる運命にあると告げられ、足名椎・手名椎は須佐之男命の策を受け、八つの門のある垣根を設け、その門に酒船を用意して、大蛇が酒に酔った所を須佐之男命が十拳剣(とつかのつるぎ)で大蛇を切り退治して、櫛名田比売と幸せに暮らしたと言う舞で、大蛇の腹から出て来た怪しき光を放つ剣が草薙の剣と言われている。
 
    
  櫛名田比売が八岐大蛇に呑み込まれることに悲嘆表情の場面、 悲しむ櫛名田比売と足名椎・手名椎の前に須佐之男命が現れる

 
    
      櫛名田比売が須佐之男命と結ばれる喜びの舞        須佐之男命が八岐大蛇を前に退治への闘志を燃やす場面

 
    
 大蛇の首と尻尾を刎ねようとしている場面

 
    
           大蛇の首を刎ねた場面                       すっかり暗くなった客席

   
  これより神逐(かみやらい)  須佐之男命の乱暴がもとで天照大御神が岩戸に籠ったので、罰として多くの品々を出させ、また神や手足の爪を抜いて根の国(今の島根県)に追放すると言う舞

 
    
 神々が須佐之男命放逐するために須佐之男命と闘う場面

 
    
須佐之男命が天の岩戸から放逐される場面

 
  これより貴見城(けんみじょう)  資料が無いので判らないが多くの神々が登場するところから日割の舞に似ていた

 
    
 神々が集う場面
 
 神々と一緒に舞う


   これより大神(たいじん)の舞  大神の舞とは天下泰平を祝って、神楽の最後に舞を納る舞です。

 
    
舞が激しく焦点が合わない