豊後大野市の岩戸鉄橋と岩戸トンネルと
 神楽会館の柴山八幡柴山俚楽と雲取神楽座

 
岩戸鉄橋と岩戸トンネルは奥岳川と緒方川の合流点にあり、今から40年前この地にダムが予定されたが鉄道をはじめ集落の
消滅が余りにも甚大となることから中止になった経緯がある川の合流地点

 
 
 毎月神楽会館に神楽鑑賞に別府から来ているが、生まれ故郷である清川村から10代の青春時代に良く列車に乗って大分へ通った岩戸鉄橋と岩戸トンネル、列車からこの地を眺めたが列車がここを通過する姿を見た事が無いので神楽会館で神楽の舞が始まる時間までを利用して鉄橋とトンネルが見える所まで行って列車の通過を待ってカメラを構える。
 列車は上下とも一時間に一本しかなくスマホのネットで通過時間を調べると20分後に通過する予定、列車を撮影したあと清川駅に立ち寄り神楽会館に、今日の神楽舞は庄内神楽を受け継いでいる「雲取神楽座」と柴山八幡社付属の「柴山俚楽」
 今日の神楽舞はどちらも今まで見て来た舞と違って若い団員が多いためか軽快で動きも早く、早いリズムに乗った舞は見ている方も体が反応して動き出すような舞に見とれた。
 来月の神楽鑑賞は神楽会館から離れて三重町にある「エイトピアおおの」で開催される全国神楽大会の鑑賞を予定しています。特に岩手県から来る早池峰神楽と島根県の石見神楽を楽しみにしています。

 
            
         岩戸鉄橋と岩戸トンネル           大分から豊後竹田へ向かう2両編成の列車がトンネルから出て来た 

 
    
      大分行の1両列車が橋を渡りトンネルへと     清川駅の駅名標識 一村一品のマムシとグリーンピーチが描かれている

 

 神楽第一幕は雲取神楽座で、演目は「貴
 見城」 内容は古事記の海幸山幸を題材
 にた兄弟で、弟が兄から釣竿を借りて魚
 を釣っていたら釣鉤をとられ てしまったの
 で別の釣鉤を返したが、元の釣鉤を返せ
 と言われ弱っていると、海神の助けで海神
 宮(貴見城)を訪れ釣鉤を探し出すと言う
 舞です。

 

 

 左上は兄弟の命と尊が現れた所
 右上は海神が現れた所(左の三人)
 左は命が海神に事情を話す場面
 右は釣鉤が戻り、喜びの中引き上げる舞 


 
 
 
 第二幕は柴山八幡社付属柴山俚楽で、演
 目は「綱乃波」内容は天照大御神が天服
 織女(あめのはとりめ)に神々に捧げる衣
 服を織らせ、織った布を清らかにするため
 布をさらしているといたずら好きの男神が
 現れて天服織女を冷やかすと言う舞です
 。

 

 

 
 左上は天服織女が出てきたところ
 右上は男神が神楽の手伝いをしている女
 の子と遊んでいる場面
 左は男神が手伝いの男の子と遊んでいる
 のを天服織女が咎めている場面
 右は天服織女と男神がさらした布を折り
 畳んでいるところ 

 

 

  第三幕は雲取神楽の「日割」で、内容は
 一年を360日として春を木の神「迦具土
 神」秋を「金の神」冬を「水の神」に分け与
 えると、土の神に分け与える季節が無か
 ったので、押し問答となり、各季節から18
 日づつを土用として引き割ることにして、
 それぞれの季節神と土神、五柱に72日
 づつ与えたと言う舞です。

 

 

 左上は土の神が現れたところ
 右上は各季節の神が現れたところ
 左は各神に日にちを読み上げている場面
 右は土神が自分には日にちが無いと嘆い
 ている場面
 
 

 

 左は日にちの分け方に押し問答している
 場面
 右は押し問答の末土神にも日にちが分け
 与えられた場面


 
 

 第四幕は柴山八幡社付属柴山俚楽の「八
 雲払い」で、内容は脚名椎と手名椎との間
 に8人の姫が居たが、その内7人の姫が
 八岐大蛇に飲み込めれ、残りの一人櫛名
 田姫も呑みこまれると言う所に須佐之男 
 命が通りかかり、八岐大蛇を退治して櫛
 名田姫と結ばれると言う舞です。

 

 

 左上は大蛇に見せかけた俵大蛇
 右上は嘆く親子に須佐之男命が通りかか
 る
 左は事情を聞く須佐之男命
 右は櫛名田姫が大蛇退治に喜びを表す
 舞
 左下は須佐之男命が尻尾と頭を引っ張っ
 ている綱を切る場面
 下の真ん中は大蛇の首を落としたところ
 右下は頭と尻尾を切り落としたところ

 

 


 
 


 今回の神楽は今まで見て来た神楽と違って、演目は「綱乃波」以外は同じだったが、テンポの速さとおっとりした優雅さがあり、今まで見て来た神楽と一味違った面白味と言うか惹きつけるものがあった。