非正規労働者と私たち 阪急連帯を考える会の眞名井です。 私は駅職場において増え続ける非正規労働者の実態と要求実現について述べたいと思います。 職場には社員、契約社員、臨時従業員、出向社員と雇用形態が大きく変化しています。 私たちは、大きく変化している職場の中で非正規労働者の待遇向上や労働条件をいかに守るのか と言うことで、非正規労働者の要求を取り上げるため、職場で対話を行ない、共に闘わなければ私たち 組合員の労働条件も守れなくなると思っています。 代表の報告の中で非正規労働者の要求を実現する闘いで「どのように組織し、そしてどのように要求 を実現しているのかと、触れられていましたが、特に福利厚生面において給食弁当の値段が、同じメ ニューで200円以上の差が付いており「一時間の自給が飛んでしまう」との切実な声が出ています。 週に一度は阪急民報や連絡会ニュースを持って職場で対話に出かける私たちの活動に、非正規労 働者の方は、偏見を持たずに接してくれています。 また、ある乗務員は非正規労働者と乗り合わせ、終点駅で乗務交代時に、私たちの活動に「大いに 期待しています、頑張って下さい」と咄嗟(とっさ)に激励を受けたため、その時は話が出来なかったが、 その乗務員は彼を私たちの会に誘いたいと話しています。 連帯を考える会議で非正規労働者の声を、何とかならないかと討議を重ね、後援会の職場新聞であ る阪急民報や各会の職場新聞で非正規労働者の声を載せると同時に組合役員や組合支部にも何度 となく非正規労働者の要求を伝える運動を行い、労働組合を動かし、組合の尽力によって、今年10月 から給食代が私たち社員と同額になるなどの成果を挙げることが出来ました。 ある日、私が職場で対話に廻っている時、一人の非正規労働者より突然「有り難う御座いました」と頭 を深々と下げられ、何のことかなと不審な顔をしていると「給食弁当のことで奮闘戴いた事です」と云わ れるまで判らず、「これは皆さんの声が会社や労働組合を動かしたんですよ、私たちはその要求の手 助けをしたに過ぎず、お礼なんて」と言うと大いに喜ばれました。 話が弾むなか来年早々には契約満了となり、「妻子を養うために次の仕事を探さなければ」との不安 の声が寄せられると同時に、「契約の延長は出来ないものだろうか」と相談を受け、いま他企業の実態 を調査するなか、ある組合員が非正規労働者のことで「あの人たちはあまりものを言わない」がと言い い、非正規労働者は私たちから気安く声を掛けていかなければ、なかなかものを言えない立場なので、 私たちから声を掛けていくことにしています。 阪急連帯を考える会は、06春闘要求アンケートを取り組む中で非正規労働者にもアンケートを得 るため、独自に項目を追加し、8項目目に非正規労働者の方のことを増しました。 設問は「あなたはどうしたらいいと思いますか」、 ア、今までどうりでよい、 イ、対策を講じるべき、 ウ、わからない、と設問して、非正規労働者にもアンケートをとり、98名の方からアンケートを得ること が出来ました。 非正規労働者の一番の願いは「身分の安定」であり、社員と非社員との格差を縮めていくことが切実 な要求でありました。 先ほど述べました契約満了後の不安を組合役員や組合支部に非正規労働者の仕事の安定を確保 するためにも、会社に「契約延長を申し入れてほしい」と伝え、その声が届いたのか会社より臨時従業 員のみ、2006年1月から9月30日までの間に契約期間が満了を迎える方で65歳未満の方に限り、 更新回数9回3年間を加算し、現行の時給を40円加算、また特別手当も半期毎に成績により4%から 7%を支給する、2006年10月以降については来年の5月に募集実施するので希望者は指定された 試験を受けてほしいとの通達が出されました。 私たちはこの通達をもとに非正規労働者の声を聞きながら、雇用期間の単なる延長ではなく、正規社 員化へ向けて労働組合と共に企業に働きかけ実現を目指し、職場を基礎に非正規労働者の労働条件 前進のため、積極的に役割を発揮し、どのような問題でも、労働組合を動かし、会社を動かしたのは職 場の職場の多数の声です。 以上で報告を終わります。
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