私鉄「連帯する会」 第31回全国交流集会



 「私鉄連帯する会」の全国交流集会が10月28日・29日と二日間にわたり浜松市の舘山寺温泉で開催されるに伴って、私も現役時代に所属していた阪急「連帯を考える会」の一員として別府市より参加してまいりました。
 開会の挨拶のあと「九条の会」事務局長の小森陽一さんの基調報告(別項)が行われ、そのあと「連帯する会」の代表である小林敏生さんからこの一年の経過報告が行われました。
 報告の中で9月19日未明に強行採決された戦争法も、戦争法反対のたたかいに参加してきた若者や国民の声・行動はの歩みは止まらず、強行採決された当日日本共産党が呼びかけた戦争法廃止の国民連合政府の提案を政党や団体・個人に呼びかけたことに対して、私たちはこれを大いに歓迎し、労働組合とともに職場や地域で提案を宣伝し奮闘すると強調しました。
 今年の春闘について、ベースアップがあったことに対しては評価できるが、私鉄総連の大会で中小私鉄組合員の代議員から「消費税増税分を求めるという実態が無い」と言う声と共に「スト権を設定」した闘いをとの声が寄せられたと同時に、労働組合はこの声を来年の春闘につなげてほしいと指摘しました。
 小林代表から世話人会の報告のあと来賓の挨拶があり、来賓の挨拶の中で日本共産党東海ブロックの本村伸子衆議院議員が挨拶されたあと、各会からこの一年間の取り組みが報告されました。小森陽一さんの基調報告と本村伸子さんの挨拶や他の来賓者の挨拶内容については交流誌でお読みください。

東京大学大学院教授である「九条の会事務局長」の 小森洋一さんの基調報告
 
 小森洋一さんの基調報告

 集会初日に東京大学大学院教授で「九条の会」事務局長の小森陽一さんより「戦争法を廃止する新しい共同を」と言う基調報告がありました。その内容について覚えていることを記してみます。
 まずはじめに「戦争法を廃止するためには空前の国民的運動を」として8月30日に全国1300個所か所で行われた12万人の戦争法廃止行動を、9月19日強行可決されたとしても地域での持続的な運動と戦争法に反対する保守層、野党の共闘と学生や若者を巻き込んだ、大きな広がりの運動を進めていくことが大事。
 次に戦後70年の歴史の中における戦争法制の位置づけとして、朝鮮戦争による日本の再軍備と岸信介政権による日米安保の改訂が行われたが、60年安保から90年までは国民の運動で自衛隊を制約してきたが、55年体制の崩壊から湾岸戦争がはじまると米国の要請に対してPKO法を制定して、非戦闘地域へ自衛隊を派遣することによって自衛隊への制約(しばり)が利かなくなり、小泉政権から安部政権へ変わるに従って戦争法の前提となる特定秘密保護法や辺野古への新基地建設へと進んできている。
 三つ目にそんな状況になるにつれて、「九条の会」が行っている運動で自衛隊の海外派遣は憲法が保障する憲法九条に違反しているとして、日本全国草の根運動によって第一次安部内閣を退陣に追い込んだが、第二次・第三次安部内閣は「叔父である岸信介の歴史的使命」として国民の声に耳を傾けることなく、米国と財界の声のみを聴き戦争法の成立へと走ったが、「九条の会」としては戦争法は憲法違反であり廃止へと今まで以上に草の根運動を展開していく。
 四つ目に鶴見俊輔さんの志を受け継いで、いま立憲主義と九条の危機に立ち向かうべく「九条の会」の運動の精神を生かして、安部政権退陣の共同行動をふまえ、戦争法廃止へ「オール沖縄」の運動に学び、来年の参院選に向けてそれどれの地域での共同を広げて行く、そのためにも「私鉄九条の会」立ち上げに努力していただきたいと結びました。
 「九条の会」がこの間取り組んできた内容については、来春「連帯する会」が発行する交流誌を参照してください。

    
  私鉄 「連帯する会」全国世話人会代表 小林敏夫さんの報告     日本共産党 本村伸子衆議院議員の挨拶
 
 徳田発言

 集会ご参加のみなさん、おはようございます。阪急「連帯を考える会」の徳田です。私は、阪急での「この一年間の活動」について発言したいと思います。
 私たちは、これまで「仲間づくり」の活動をすべての活動の中心に据えてきました。全国の仲間のみなさんと同じように、OBの会員は増えても現役世代がなかなか増えませんでした。
 私たちは、オール阪急的な会議を2週間に1回開催しています。また、私が働く京都線でも2週間に1回開催しています。
 昔なら、すべての会員が非番や仕事明けに会議に参加していましたが、私たちの職場も長労働になり、都合のよいい時間に集まることが困難になっています。しかし、そんな中でも文字通り「万難を排し」最大限結集して会議を行っています。
 そこには、現役世代はもちろんことOBの方にも参加していただいて、政治や職場の情勢の共有を図っています。特に、今のように誠治や職場の動きが早いとき、1か月以上も会議の間隔があいてしまうと、まさに情勢への乗り遅れを痛感します。「安部自公政権」が狙っていることや、「会社の動き」をみんなのものにすることが重要だと思います。
 そして、私たちは職場新聞の定期発行にも力を注いでいます。全阪急的な「阪急民報」や京都線の「シグナル」など、多くの職場の仲間が呼んでいます。紙面には、私たちが職場の仲間に共有してほしい中身を簡潔な文章で表わし、また投稿記事など職場のナマの声を活字にしています。
 そして大きな特徴は、職場の仲間よりも職制や労組役員が「ください」と話しかけてきます。労組の定期大会でも、私たちの主張と同じ立場での発言がよく出てきます。紙面は、労組の不十分なところを突くのではなく「労働組合とともに」要求を実現する労組の背中を押す役割を果たしています。
 労組の機関に役員としていることはできなくても、職場新聞を最大限に活用して運動の前進を図ることは可能だと思います。特に、いま私鉄総連がすすめようとしている「新しい政治団体」について、阪急労組自身が慎重な取り扱いにとどまっていることでも明らかだと思います。
 また阪急の活動の大きな特徴の一つが。OBの方々のバックアップ体制です。OBのみなさんは労組幹部や役員の経験をお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。ストなしの運動に慣れてしまっている現役世代はまだまだ経験不足です。「俺らは毎日が日曜やから・・・」と笑いながら、現役世代の足りない部分をOBの方々に補ってもららっている形です。
 続きは来年春発行の交流誌をお読みください。
 
 私鉄阪急、この一年間の取り組みと報告

 
    
        舘山(たてやま)寺 の観音像                     大草山へのロープウェイ


     
      夕食のメニュー あとから揚げ物の追加在り           翌日の分科会 私は私鉄「九条の会」を模索するに参加