9月17日、年金者組合別府支部は「介護保険をよくする大分の会」の新角さんを講師に招いて学習会を行いました。 まず最初に「そもそも介護保険制度は何のためにつくられた」のかと切り出し、それは社会保障費の自然増削減と公的費用の圧迫・圧縮の危険性を防ぐためと「地域包括ケアシステムを構築する」目的と指摘し、1970年代70歳以上の高齢者は医療費無料という高齢者に対する尊厳があったが、高齢者に対する医療費の膨らみが、老人医療費の抑制という名のもと「介護保険制度」という医療改悪へと流れて行ったと述べました。 介護保険制度が出来るまでは市から派遣されたホームヘルパーが介護を担っていたが、介護保険制度創設によって、改めて介護保険料と言う名の保健制度が生まれ、介護が公的機関から民間事業に任されるようになり、介護を必要とする人は介護認定が無ければ、保険料を搾取されても介護保険サービスは受けられない仕組みへと変わって行った。 介護保険制度が始まるまでは、介護利用料は所得に応じた支払いだったのが、制度が出来てからは年金年額18万円以上全ての方は年金額からの天引きで、それも介護を受ければ一律一割の自己負担が生じるという介護悪へと変わって行った。 また介護保険料も制度変更によって国や県は保険料の50%を折半にし、残り50%を被保険者に押し付け、受給額の少ない年金生活者から年金天引きというやり方で、否応なく取り立てるやり方を止めさせなくてはならないと話されました。 政府は2015年に大幅な改悪を行い、その改悪の中身は要支援1・2の訪問介護を介護保険から切り離し、また介護報酬も大幅に引き下げたため、小さな介護事業者の倒産・廃業に追い込まれ、また施設に入居している人の食事や居住費が値上げされ、施設から退所する入居者が増加した。このような介護保険制度は一日も早くやめさせ、誰もが安心して入居できる介護保険制度にしなければならないと結びました。 |
学習かへの参加者 |
そもそも論から述べる新角講師 |
講師の話に聞き入る組合員さん |