ミヤマキリシマツツジお花巡り 第一日目(6月6日) 鶴見山(1375m) 新大阪7:32分の新幹線で中津へ、中津駅にて姉さんの車を借りて別府鶴見山登山口に向かう、時間的に登山は無理なのでロープウェイにて山頂まで行き、下山を歩いて降りることでロープウェイ駅へ。 駅係員に山上食堂の開店状況を訊ねると「平日は営業してないので弁当でよければ次の便で届けますが」との返事でしたので弁当を注文して先に山上駅へ。 山上駅に降り立つとミヤマキリシマツツジが満開で出迎えてくれる、弁当が届く次の便まで駅周辺の花を観賞し、弁当を受け取ったあとツツジに囲まれた岩上で花を愛でながらの昼食。
鶴見山ロープウェイ山上駅周辺に広がるミヤマキリシマツツジ 昼食後は山上園内をツツジ観賞散策を行い、14:00下山すべく登山道を権現神社登山口へと出発、軽装のため軽やかに歩が進み15:45分駐車場に着、時間も早いので神楽女(かぐらめ)まで足を延して園内入り口の係員に開花状況を聞くと「10株ほどしか咲いてないよ」との返事でしたので入園を諦め、帰路に着く車内で「静かで露天風呂のある良い温泉に入りたい」との申し出で、私の知っている露天風呂を売り物にしている明礬温泉に行くことに、
鶴見山山上公園はツツジに覆われている 半信半疑だった同行者は、温泉には他の入浴客は無く、露天風呂は男女とも貸しきり状態で、背後に鶴見山、前は別府市街地が望め、ゆったりと入浴が堪能出来たので大いに喜び別府の我が家に帰宅。 明礬温泉 (湯の里) 夕食後は海に夕涼みに出かけ、家に帰り着くと大きな地震(震度4)が二度あり、そのあと小さな地震が頻繁に繰り返し、熟睡に至らないまま朝を迎える。 (朝方にも大きな地震と小さな地震が繰り返し、気象庁から群発地震兆候の予想が発表される、阪神大震災を体験した私にはその時の状況が思い浮かばれ、なんとも言えない焦燥感に襲われた) 第二日目(6月7日) 平治岳(ひじいだけ1643m) 長者原久住登山口(9:15)−指山休憩所(9:50)−長者原展望所(10:30)−雨ヶ池(10:40)−坊がづる(11:25)−大戸越(12:30)−(13:07)−平治岳(13:40)−(14:00)−坊がづ(15:05)−雨ヶ池(16:05)−長者原久住登山口(17:00) 明け方5時過ぎにまたもや震度4の地震で眠れぬまま別府を7:20分過ぎ自宅を出発して長者原久住登山口へ、駐車場は車を置くスペースも無く満車状態で身障者専用の枠が開いているだけで、悪いと思いながらも身障者用に置いて9:15分出発。
坊がづるへの登山口を行く 雨ヶ池を坊がづるへと向かう 3月に訪れたときは久住連山は雪を被って(紀行文やまなみ紀行を参照)草原は草紅葉一色でしたが、いまは緑につつまれ爽やかな風の中時間を気にせず坊がづるへと歩みはじめる。 数年前「おこじょ山の会」で訪れた時と違って数箇所で登山道が変更されており、緩やかな樹林帯の新緑を楽しみながら指山休憩所に9:50分着、ここから悪路の樹林帯をアップダウンを繰り返しながら登っていると谷間に幅広い土石流跡があり、土石流跡を横切るときに土石流によって登山道が変更されたと気づき、程なく見覚えのある長者原展望所に10:30分着。
坊がづる法華院温泉の山小屋 坊がづるから久住山望む この辺りからミヤマキリシマツツジの花が目を楽しませるようになり雨ヶ池に10:40分着、雨ヶ池周辺ではツツジに混じってキンポウゲやミヤマリンドウの可憐な花が私たちを迎えてくれる、雨ヶ池から見る平治岳山頂部はピンク色に染まりツツジの最盛期を醸し出している、眼下には坊がづるの平原が広がり、色とりどりのテントが緑の草原を引き立たせている。
平治岳山頂に広がる色とりどりのツツジが咲き誇るツツジのジュウタン 緩やかな下りを降りきって坊がづるのテント村に11:25分着、私は平治岳に二度訪れているが坊がづるからの登頂は初めてで、いずれも男池登山口からの登頂で坊がづるからの登頂に期待して登り始めたが、これが誤算で泥濘の悪路と木々の枝が登山道を塞ぎ悪戦苦闘の末大戸越に12:30分着くと男池から登って来たと思われるツアー客が広場を埋め尽くし昼食休憩を摂っている。 大戸越から見る平治岳はまさにピンクの絨毯を敷き詰めたと言っても過言ではないツツジが山を埋め尽くしている、そのツツジを眺めながら私たちも昼食休憩とする。
平治岳山頂碑 平治岳山頂の展望岩
雨ヶ池直下から双耳峰の平治岳をバックに 大戸越から平治岳をバックに 平治岳はシーズン中には一方通行の登山道に分かれ、私の背丈ほどもあるツツジの中で急登している登山道をツツジに掴まりながら双耳峰の東峰に登り終えて下を眺めると、素晴らしいピンクの波が広がり、最高峰である西峰に13:40分着、記念撮影を終えてしばしピンクの絨毯に見とれ、余韻を残しながら来た道を14:00分引き返し長者原久住登山口に17:00着。 久住山には「おこじょ山の会」や個人でも何度か登っているが、こんな素晴らしいミヤマキリシマツツジに出会えたのは今回が初めてである。 帰りの温泉入浴は塚原温泉を考えていたが、時間も遅く別府へは迂回路となるため諦めて別府市街地にある(ひょうたん温泉)に入浴して帰宅。 (ひょうたん温泉)女性の露天風呂 帰宅後も相も変わらず小さな地震が続き、今夜もまた寝不足なりそうな予感がする。 第三日目(由布岳1584m) やまなみ由布登山口(8:05)−第一休憩所(8:40)−合野越(8:50)−由布岳鞍部(10:10)−東峰(10:50)−(お鉢巡り)−西峰(12:45)−由布岳鞍部(13:05)−合野越(14:05)−やまなみ由布登山口(14:42) 今日は大阪に帰る日のため、短時間で登って帰れる山と言うことで由布岳にして、昨日と同じ時間頃家を出発、由布岳登山口の駐車場は先客の車で満車状態、由布岳の山頂部を眺めるとピンク色はちらほらでツツジは期待できないと思いつつ8:05分出発。 放牧場の登山道を過ぎると雑木林となるが緩やかな登山道も地震で眠れぬ三日目となると疲れが現れて来る。
由布岳放牧場を由布岳に向かう同行者 由布岳西峰の急登を攀じ登る同行者 3月に訪れた由布岳は雪を被って、雑木林は落ち葉の道を歩いたが、今は緑のトンネルで爽やかななか第一休憩所に8:40分着、ここから本格的な九十九折れの由布岳登山が始まる。 西由布岳の分岐である合野越に8:50分、九十九折れの登山道も雑木林から低木笹林に変わると展望は開けるがツツジは蕾が多く開花は少ない、最後の急登をあえぎながら登ると由布双耳峰の鞍部で10:10分に到着。 小休憩のあと由布岳最高峰である西峰の岩盤に取り付き、最初の鎖が取り付けられている難関を乗り越えると、目の前に広がるカニの横ばいと言われる難関を青森県から来られた熟年パワーが下りて来ているのが見え、聞くと最後の人が降りてくるのに約30分かかると言う、待っている時間が勿体無いので引き返し東峰へ先に登ることして、先ほどの鎖の岩盤を下りる時同行者や先に下りてきた青森の熟年者に鎖は持つな!手と足で下りろ、鎖を持つと身体が振られて危ないと注意しても鎖を持つ人が多く、身体が振られ奇声を挙げている人が多い。
青森県の熟年パワーが難所を降りて来るのを見て引き返す 由布岳東峰最高峰にて 東峰に10:50分着、東峰から見る西峰の東斜面がピンク色に染まっている、山頂に居た青年が「いま私は西峰から18分でお鉢を巡ってきた」と言ったので、私たちは相談のうえ東峰からお鉢巡りをして西峰に行くことにした。
由布岳お鉢巡りのアップダウンを繰り返す 何度も繰り返す由布岳お鉢巡り岩上の同行者 青年の話では私たちの足で「40分ぐらいで行けるでしょう」とのことで下り始めたが、私は何度と登った由布岳も始めてのお鉢巡りのため、まさか岩上歩きとは夢にも思わず、岩場の下りになると同行者の女性二人からは
「左足をここへ」「ちょと待って、足が痛い〜腕が伸びない」 「落ちる〜」「岩をしっかり捕まえて」
「どないしておりるのよ〜」「次の足の位置を考えて」 「足が届かないよ〜」「大丈夫、右手を離し左手を伸ばす」 「ギャー・ゲエー・足が届かない」「どないして下りるのよー」といわれる度に手取り足取りして導くが「足が痛いー・手が痛いー・落ちる〜・・・」と楽しい悲鳴が響き、やっと岩上歩きが終り西峰の尾根に出ると、尾根一面がピンクのツツジに変わり、満開のツツジに囲まれて昼食休憩とする。
お鉢巡りで西峰のツツジ咲く尾根に向かい登る 西峰の尾根に咲き誇るツツジの群落 ここのツツジは鶴見山や平治岳のツツジと違って背丈が低くより一層にあでやかで綺麗に見える、由布岳の最高峰西峰に12:45分着、記念撮影を終えて鞍部へと下るが、カニの横ばいでは三点確保を忘れず鎖に頼る事無くと言ったにも関わらず、いざ岩場に取り掛かるとまたも「ギャー・ゲエー」「足が届かないー」が始まり鞍部まで下りるとほっとしたのか「ちょっと休憩」の声、休憩のあと登山口まで一度の休憩を取っただけで登山口に14:42分着。
由布岳西峰の尾根に繰り広げるツツジのジュウタン 西峰の難所カニの横ばい落ちれば200m落下 汗を流すため最初に訪れた明礬温泉で汗を流し、宇佐の姉さんに車を返して尼崎の自宅に21:40分着。 今回の三山登山では天気やミヤマキリシマツツジの開花に恵まれ温泉も最高の山行きとなりましたが、初日の夕方から襲われた群発地震が無ければ最高な山行きになったのにと残念でなりません。 特に6日23:40分過ぎに襲われた震度四では阪神大震災を体験した私は、その時の状況が思い起こされ熟睡出来なかったことは自然の脅威を再認識させられたことです。 車を貸していただいたお姉さんありがとう 眞名井 一正
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