岩上の展望所から見る山々

 加美区西脇お墓9:35−第一大岩10:02−烏帽子鞍部10:50−烏帽子大岩展望所10:55−烏帽子山頂11:20−烏帽子大岩展望所11:52−加美区西脇お墓13:50

 水曜登山の納山として、この一年播磨の山々を訪れるたび国道427号線から眺める山で、一度は登ってみたいと思っていた山があったが、山の名は知らない。

 地元の住人にあの山の名前はと尋ねると「烏帽子山」だと言う、登山口はと尋ねると「若い頃は登ったことがあるが、近年は誰も登らないので登山道は無いが、登れないことはない」との返事、それでも年に一度は神社の祭りのとき登ってるが登り場所はまちまちだとか。

 地元の話を聴けば聞くほど登ってみたくなり、地図を広げネットで検索してみるが、私達が目指してる場所からの登山口は無い。

 現地に行けば何とかなると思い自宅を7時に出発し、登山口を探す為に最光寺に立ち寄ると、田畑に行くのか老人が家から出てきたので再度登山口を尋ねると「若い頃は適当に登ったが、今は登る人も無いから、登山道と云えるものは無いが、あの尾根からなら登れる」と指を指し、その麓にお墓があるからその駐車場に車を置いて登ってきたらと教え戴いたので車を移動する。

  

西光寺の山門と寺から眺める烏帽子山のとんがり

 駐車場から烏帽子山へ延びる尾根を確認してると、墓に関係のある人なのか作業服を着た人が来たので、またも尋ねると先ほどの老人と同じが返事が返ってきたが、山は荒れてるので注意して登るようにと取っ付き点を教え戴いた。

  

     鹿・猪 除けの通電線を潜って山道へ         道らしき道はここまで 巡視路の終点

 鹿や猪除けの通電線を潜り杉の植樹林に入ると鹿除けのネットが縦横に張られ、送電線の巡視路の所だけ開閉できるようになっており、老人の教え戴いた尾根に出ると雑木林に変わるが獣道すらない尾根にと変わる。

  

   鹿除けのネット前で小休憩                枝木を払いのけて尾根を登っていく

 尾根は緩急で急坂になると立ち木に掴まり、枯れ木を杖に登るが地形を確認しながらの登りは遅々として進まない、なかでも枯れ木を掴もうなら根元から折れて身体はズズ・・・と下へ滑り落ちるので慌てて他の木を掴む。

  

落ち葉で滑る急斜面を立ち木に掴まり登っていく、道は無い山頂を目指すのみ

 地形図に記載されてる岩盤まで登ったときには汗が吹き出し小休憩をとる、三つの岩盤を登り切ると尾根は緩やかに右カーブし、右尾根に合流したら目の前に十数メートルの直立した岩壁が現れた、この岩壁こそが国道から眺めていた大岩だと確信する。

  

   岩稜の尾根を登るが展望なし                右尾根への合流点

 登山道が無いため登頂を終えた下りのことを考え合流点を再度確認して、斜度が益々増すなか斜面を攀じ登ると視界がパッと開け先程の岩壁の上に出た、岩壁の上は一箇所だけ切り開かれ多可町の妙見山が雄大な姿を見せ、遠くには以前訪れた山々が一望に見渡せる。

  

  切り開かれた岩上の展望所、バックは中町の妙見山     烏帽子山山頂四等三角点

 しばし眺望を楽しんだあと北から登るルートがここまで来てるのか、それなりの道らしきものがあり、烏帽子山の山頂に着いたと思える所で三角点を探すが見当たらず、まだ先かなと進むが、それらしき道は下りと変わった辺りで仲間から見つけたと声が掛かり引き返すと他の石に混じって四等三角点の標柱が埋め込まれていた。

  

        烏帽子山山頂                  お墓の横を杉林へ、左の尾根に取り付く

 山頂は立ち木に囲まれ展望も無く、木々の合間から笠形岳は見えるが陽射しも無く、昼食休憩をとるには北風が冷たいので、先ほどの展望所まで戻ることに、昼食休憩を終え下りにかかるが、急斜面のため足元や立ち木に注意が注がれ、つい合流した場所を通り過ぎ見知らぬ岩壁の上に出たため少し戻り、登って来た尾根へ注意しながらトラバースして見覚えのある尾根に戻る。

お墓の駐車場から見る千ヶ峰

 こんな所を登って来たのかと思えるほどの急斜面は枯れ木を掴もうなら数メートル滑り落ちる、鹿除けのネットまで下ると緊張感が解け、駐車場まで戻り改めて山を眺めると、思いあこがれた山に登ったとはじめて実感がわいた。

登山道は北西の車道からしかない

 帰路の途中で「へそ公園」に立ち寄り「へその湯」で汗を流し帰路に着く。