おこじょ山の会

 

 尼崎の自宅6:00−麦谷登山口8:35−二階岳8:50−木ノ実ヤ塚9:25−薊岳山頂9:56・10:45−木ノ実ヤ塚11:14−二階岳鞍部11:50・12:35−二階岳12:40−麦谷登山口12:35

 東吉野村に薊岳(あざみたけ)と言う山が台高山脈国見山の西側にあり、その山頂は石楠花の山として有名で時期的には今だと思い登って見ることにした。

 東吉野村役場から四郷川沿いに遡り、大豆生の交差点で麦谷川の林道に入る手前で、村の駐在所の警察官がパトカーで巡回に回っていたので、駐在所員に麦谷林道は全線通れるかどうか尋ねると「土砂崩れを取り除いてるので通れるが小石の落下が有るので気を付けて」と親切に教えをいただく。

 林道は車一台がやっと通れる細い道だが全線アスファルト道で、小石が散らばってるとは云え運転はしやすいが、急カーブでは脱輪に神経を使う、長い登りが終わり二階岳から延びる平面の尾根道に出た所が薊岳への登山口となっていた、少し広い場所を見つけ駐車する。

 天気予報では大陸から寒気が押し寄せて来てるので全国的に気温は上がらず風も強く不安定で降水確率も30%と報じてた、また台高山脈地方は強風注意報も出ていたなか、登山準備をしてると谷筋から吹き上げて来る風は冷たく全山をガスが覆ってる。

            

    麦谷登山口                        二階岳山頂

 まず、二階岳に向かって緩急の登山道を登っても、いつもなら汗が噴き出すのだが今日は汗どころではなく寒い、二つほどのピークを過ぎたピークが二階岳の山頂で、一部分に開けた場所が有ったがガスに覆われてるために展望は利かない、これから尾根歩きとなるが木々の上をガスを伴った強い風が吹き荒れ、木々に付いたガスの水滴が降り注いで下来る。

  

二階岳から木ノ実ヤ塚への稜線はガスに覆われたブナ林が幻想的

 二階岳から少し下った鞍部の稜線は幹回り2m以上もあるかと思えるブナの原生林で、ガスが立ちこめる斜面は幻想的で、ガスによって濡れたブナやカエデの葉はみずみずしくしばし立ち留まっては幻想的な雰囲気に見とれるが、冷たい西風がなければ素晴らしい尾根歩きを楽しめると思いながら歩を進めていると目の前に急な登りが立ちはだかる、 急な登りを少し汗をかきピークに出た所が木ノ実ヤ塚の山頂で、山頂は広くブナやカエデの原生林に覆われ展望は利かないが、三等三角点の標石が埋め込まれていた。

  

ガスに覆われた木ノ実ヤ塚の山頂も幻想的だ

 木々の間から吹き付ける風が冷たく、ゆっくりしていると汗でぬれた肌着が冷たくなり指先の感覚も無くなってきたので早々に出発、滴で濡れた黒土の下りは滑りやすいので慎重に鞍部まで下ると、尾根道は細くなり木々の種類も変わって来た。

  

     幻想的な尾根を行く                   落ちたら何処までと言う細い道を行く

 低い幾つかのピークを越えて行くとやや急な登りとなり次第に岩が剥きだし、濡れた岩の右下は断崖と変わり慎重に登り終えると、目の前に石楠花の花が飛びこんで来る、そのシャクナゲの木に薊岳と記された木札が下げられている、薊岳の山頂だ。

   

     薊岳山頂は斜めに切り立った岩の上         山頂前に広がる石楠花をカメラに

 山頂は斜度になった岩でその周りには石楠花の花がガスに濡れて輝いている、しかし油断はできない、両側は断崖になっており、石楠花はその断崖から延びており石楠花がなければ岩の上には長く居れないほどだ、切り立った両側から石楠花の花が咲き乱れ、特に断崖に伸びてる花は谷間に漂うガスによって幽玄の世界を醸し出しているが、カメラを向ける足場がなくカメラに収まらない花は目に焼き付ける。

  

          薊岳山頂                     雌岳への稜線

  

雌岳への稜線は両方が切り立ってシャクナゲの木が無ければ歩けるかどうか?

 石楠花の群生地は薊岳から雌岳まで伸びてるように思え途中まで行って見たが、尾根は細く石楠花の根や岩が剥き出し、急激に下る尾根は危険を伴って来たので引き返すことに、山頂まで戻って早い昼食をと思ったが、強い冷たい風のため残念し、風の当たらない場所を求めて登って来た道を引き返す。

ガスの切れ間に二階岳の鞍部から三国山が顔を出す

 二階岳を下った鞍部まで戻ると風は無く昼食休憩とする、昼食が終わる辺りから霧が薄くなり向かいの山々が姿を現すが国見山以外は検討もつかない、二階岳から駐車場所まで戻ると霧雨が降り出し、歩いてる間雨に降られず良かったねと車に乗り込む。

    

    

       

山頂は花でいっぱい

 大豆生の交差点まで下って時間を見るとまだ早いので七滝八壺まで1.8kと記された案内標識が有ったので行って見ることに、七滝八壺の写真と文は雑草に記載致しますので覗いて戴ければ幸いです。