おこじょ山の会

飛行機から見た北アルプス

 この蔵王スキーツアーをアップするについて、東北関東大地震に見舞われた方々にお見舞いとご冥福をお祈りいたします。

 スキーツアーをアップするに当たって、私は一週間前の金曜日(4日)に仙台空港を利用し、宮城県の方々に大変お世話になった一人として今回の大地震と大津波に見舞われた仙台空港をニュースで見るにつれ、正直地震が来る前で良かったと安堵と同時に、一人助かったと喜んで良いのかと心痛めていますが、被災者の方には私に出来る限りの救援(物資・義援金)を行い、お礼とお見舞いを行いたいと思います

(私も16年前に阪神・淡路大震災を尼崎市で震災に遭い、倒壊こそ免れたもの半壊で、皆様が受けた震災は理解できる者としてお互い明日が見えるまで頑張りましょう)

 今年のスキーシーズンも終わりに近づいた中で、私たちスキー仲間が昨年と同様の山形蔵王スキーツアーに行くことにしました。

 今年は昨年と違って1月から2月にかけて東北地方は大雪に見舞われたとの報道を受け大いに期待していたが、出発前の一週間東北地方では連日16度から18度の5月の気候を思わせる日々の報道を受け、今年も蔵王名物のモンスターは無かと諦めていたが・・・

 今回はスキー仲間で昨年までご一緒に参加されていた方の二名が他事で参加されなかったが、新たに今までスキーのソリを履いたことが無いと云う初心者が二名参加されるという楽しいスキーツアーとなりました。

 出発前夜東北地方の長期天気予報を見ると連日雲と雪のマーク、難儀だなーと思いつつ仙台空港に降り立つと、雪こそ降ってないがどんよりした雲が立ち込めている。

 宿泊場所は一昨年(09年)と同様のアストロックホテル、午前中宿に着き荷物を部屋に置いて早速ゲレンデに出てみると、ゲレンデの中腹辺りから山頂にかけて濃霧が立ちこめ山頂を仰ぎ見ることが出来ない。

  

     飛行機から見た諏訪湖  ゲレンデには大きな鎌倉が、中には無事故を懸念する神棚が・・・

 山頂部へは明日にしてまずは中級・初級コースのゲレンデで足慣らしとして滑降を繰り返すが、私は初級コースで一・二回足慣らしをしたあと初心者への対応に、まずはそりの履き方、そりを履いたままでの歩き方、カニさん歩き、八字に開いた歩き方、平地で斜面で転倒したときの立ち方、体重のかけ方等基本的なことを実演的にに示したあと実施に。

 初心者二人は滑るといううことが始めてのためか、ソリが滑るたび緊張感とともに体がコチコチに、それでも何度かカニさん歩きで10mほど登り滑って降りることを繰り返しているうちそれなりに緊張感がとけたあたりでボーゲンの基本に移る。

 ボーゲンの基本は八の字に足を開くことを実演したあと、私が後ろ向きになって初心者のソリ先を掴み、ソリ先が開かないよう掴まえての滑りを繰り返したあと、宿に引き上げる前、初心者の一人をリフトに乗せ初心者コースを試しに滑降することに。

山形蔵王のゲレンデ広域図  パンフレットより

 初心者がまず一番怖がるのは、私もそうだったがソリを履いたままリフトに乗ることと下りるとき、乗るのはそれほどでもないが下りるときの基本を教えるためペアリフトに一緒に乗りリフトから下りるタイミングを教えて、ゲレンデに降り立つと、私にとっては何でもないゲレンデが初心者にとっては凄い傾斜に見えるらしく、「とりあえず下まで転倒に転倒を繰り返せば滑れるコツを覚える」と言って滑降を始める。

 斜面の出足から転倒し半ばまで数回の転倒を繰り返しているとき、他のゲレンデから仲間が帰ってきて「がんばれ」の声援と「大丈夫か」の心配を受け、半ばを過ぎるとそれなりのコツをつかんで来たのか転倒も少なくなり、ゴールに着いたときはスキーの面白さを味わったみたいで、「お疲れ」の言葉を掛けて初日を終わり宿へ。

 二日目は初心者が蔵王名物のモンスターを見たいとのことで、一週間前の気温上昇でモンスターがあるかどうか不安に思ったが、とりあえず全員でゴンドラの最長部へとロープウエイに乗り込む。

  

 初めて雪の蔵王でモンスターを見ての喜びと寒さ(−15度)    見事に着雪したモンスター

 ロープウエイからゴンドラに乗り換えて最長部に降り立つと、視界は10mとガスが立ち込めた中に過去二回訪れた中で最高のモンスターが現れる、積雪も250cmと私が訪れた中ではもっとも深く、最長部にある213cmの地蔵尊はすっぽり埋まり、地蔵尊の頭を踏みつけてはいけないと首から上を掘り起こし地蔵尊の顔だけが見えるようにしてあったが、カメラを向けた時は視界5mのガスに覆われ、モンスターや地蔵尊の輪郭がはっきりせず残念。

  

    顔のみ掘り出された地蔵尊と賽銭箱          モンスター林

 山頂で滑降して下りる組とゴンドラで下りる組とに分かれ、私は滑降して下りることにしたが、車道のゲレンデは幅狭く急斜面で視界5mと言うなかで危険極まりないが、お互いが離れないように声を掛けながロープウエイ山上駅まで下るとガスも薄らぎ、ルートを間違えないよう初心者用のゲレンデまで下る。

  

練習に励む初心者二人

 初心者が帰って来るまで私は初心者用のゲレンデで滑降を繰り返し、初心者が返ってきた所で、昨日に引き続き初心者がマスターしなければならない斜面で転倒したときの起き方、登り方を復習して斜面を10mほど登りボーゲンで滑降を繰り返す練習をしたあとリフトに乗って滑降の練習に入った。

 一人の初心者は昨日一回滑降した経験があるためか、今日はスムーズに滑り出し、私が後ろ向きに滑降しながら指導しているあいだ下まで一回の転倒で下りった、二回・三回と繰り返すうちスピードに慣れて来たのか、私の後ろ向きでは付いて行けなくなり、後ろから横からの指導へと変わり、午後は一人で滑るまでになった。

 もう一人の初心者は滑る恐怖心からなかなか抜け出せなく、身体全体に力が入り、リフトに乗ることなく10m程の滑降練習に専念して恐怖心を取り除くことに専念する、緊張感から心がほぐれたころには宿に引き上げる今日の予定時間となり、明日は二人にスキー学校に入って、私の我流では無くやはりきちんとした指導を受けるように伝えて宿へ。

 三日目は初心者がスキー学校に入学したので私もすることが無く、他の熟練者と一緒に上級・中級のゲレンデで楽しみ、学校が終わる時間に初心者用のゲレンデに戻り、ハウスの中からゲレンデを眺めていると指導員と思われる後から綺麗なボーゲンで滑って下りて来る人が入るなとゲレンデに出て見ると初心者の一人だった、やはり指導員の教えは違うなと脱帽のかぎり、もう一人の初心者の方も恐怖心が解けたのか、指導員のあとからゆっくり綺麗なボーゲンで下りて来る。

  

リフトは樹氷と霧氷の中を登る

  

   スキー人口が減ったゲレンデ、誰も居ないよ         日差しを浴びてきらめく霧氷

 学校が終わり初心者は一人リフトに乗り滑降を繰り返し、私も一緒に滑るが私のボーゲンでは追い付けなく、いつの間にか斜滑降で一緒に滑っている自分に気付く。

  

   インストラクターとワンツーマンで指導を受ける初心者    ソリを置いて権現堂へ

 四日目は午後帰阪になるため昼過ぎまでしかスキーを楽しむ時間が無いのと、初心者が蔵王の第二の名所に行ってないので、スキーを楽しむ前に第二の名所である権現堂まで一緒にゴンドラで登ることにする。

  

蔵王権現堂にて(不動明王が祀られている)

 権現堂周辺の樹氷や霧氷を楽しんだあと、私は初心者がゴンドラで下りて来るまでゴンドラゲレンデを一人滑降を繰り返し、下りて来た所でゲレンデを後にするまで初心者と一緒に初心者コースを楽しんだあと仙台空港へ。

  

    最後の滑りを終えて食堂で乾杯            宿でバス待ちのひと時

 四日間と言う短い日程ではあったが、熟練者はそれなりに楽しみ、ソリをはじめて履いた初心者も滑る楽しさを覚えたと云ううことで、楽しい日々を過ごせたスキーツアーでした、来年も是非企画して戴き参加したいものです。ありがとうございました。