ピレネートレキング 6日目

 

 ホテル9:00−登山口9:40−カールの草原11:20−登山口13:00

 今日は昨日の説明で一日フリータイムとなっているが、ガヴァルニーの町は小さく、散策するには昨日までにほぼ町中を回っているので散策する場所も無い。

 登山地図でもあれば回りに見える小高い丘にでも登れるのだが、それも無いので同行者とどうしたものかと話し合っているなか、日本のガイドさんが、昨日現地のガイドさんから聞いた話では、ロバのタクシー乗り場の左手を登れば少しのハイキングが出来ると教えられた、とのことで、全員で行ける所まで行くことにしてホテルを出発。

山道らしい登山道に出会えた

 今日は弁当が無いので登山口までの間にあるスーパーで弁当(パンはあるのでバナナと梨)を買い求め登山口へ、登り始めると急な斜面を九十九折れに登って行き、今回のトレッキングで初めてトレッキングらしい登山道に出会え嬉しくなった。

 登るにつれ風景も変わり、振り返ればガヴァルニーの渓谷にある町並みや対面の山々が、下からでは見えなかった山並みが見えだし浮き浮きと登っていると、山の上に放牧していたのか羊が牧場主に引率されて下って来た。

登山道を羊が引率されて下りてくる

 こんな光景は放牧が盛んな西欧やニュージーランド辺りしか見られない光景で、後日でも述べるが牛や羊が車道をゆっくり横切っていく光景は、なんとも言いがたい光景で心休まる思いがする。

 峠に出た所から草原が広がり、ここは氷河によって削り取られたカールの様相を見せている、峠から直進すれば、昨日訪れたカスカーダの滝へ通ずるので、左へ折れて草原の中に入っていく。

羊や牛が放牧されている草原カール

 左の山を見れば、山の山頂に小屋が立っているのが見えるが登山道らしきものは見えない、別の道があるのかもしれない、草木が無いので何処からでも登れるが、一人単独行動は慎まねばと我慢して、草原の中にある大岩の上で軽食休憩とする。

 バナナを食しながら、山の斜面に放牧された牛が鈴を鳴らしながらのんびりと草を食しているのを眺めていると、ここを離れがたい気分にさせられる。

大石が散在する箇所で軽食休憩

 カールを散策していると、以前どこかで見た羊の毛刈らしい柵を見つけ、この場所で毛刈をしているのだろうか?と思いつつ、足元の牛糞に注意しながら放牧されている牛の斜面へと向かう。

羊の毛を刈る柵なのだろうか?

 ゆっくりしたいと思うが、皆下山にかかるので仕方なく一緒に下山する、登山口まで降りて昼食はどうする?と同行者と話し合い、買った弁当は宿でと営業していた一軒の食堂に入る。

 メニューはあるが日本のように食材の写真が無いので、何を注文してよいのやら判らず、周りで食している料理を眺め、店員さんに「アレ」と指差し注文する、今までホテルで出てきた食事以上のこの食事は私に合った食事だと全て食した。

 ホテルに戻り、シャワーを浴びて夕食の時間まで寛ぐ。一言シャワーについて話すと、私は小柄な人物にもかかわらず、四角に区切られたボックスの中にシャワーがあるが、余りにも小さく、身体を洗っていると両手や体が側壁に当たり、とても洗える状態では無い、体の大きい西洋人はどうやって汗を流しているのか不思議に思う。それとも身体を洗わずにお湯を被るだけなんだろうかと、首をひねってしまう。そのためか特に感じたことはホテルの奥さんが側を通るだけで、すごい香水の匂いが漂い、食事が何となく・・・